« 「新聞女」ご存知ですか? | トップページ | なにわ懇談会 in Tokyo »

2007年8月 3日 (金)

天神祭を盛り上げろ!

落語家 林家竹丸

 天神祭の船渡御があった7月25日は、落語家にとっても特別な日です。船上の余興にお呼びがかかることが多く、ちょっとした書き入れどきなのです。特に今年は、上方落語の本拠地である天満天神繁昌亭が大阪天満宮の敷地にできて初めての天神祭。これまでよりもっと深く祭にとけこめそうな期待がふくらみます。

 この日の繁昌亭は、午前の公演を追加して朝、昼、夜の3公演に。天神祭は年1回、本殿からお出ましになって氏地を巡行する菅原道真公のご神霊を、庶民がお迎えする祭です。道真公、そばの繁昌亭を見て「ええもん、こしらえたのぉ」と大阪弁で感心のご様子……だったかは知りませんが、天満宮界隈のにぎわいをきっと喜んではったことでしょう。

Imgp3209  夕方、いよいよ船渡御です。私は落語家仲間らとともに新聞社の奉拝船にゆかた姿で乗り込んで寄席囃子などを披露し、100人あまりのお客さんに楽しんでいただきました。出航したら、すれ違う船と「大阪締め」を交わし、ムードを盛り上げるのもわれわれの役目。「落語船」ともすれ違いました。故・六代目笑福亭松鶴師匠の肝いりで25年ほど前に始まった船で、師匠方をはじめ先輩が大勢乗っています。こちらには最敬礼! 船渡御で行き交う約100隻の船に、落語家は何人乗ってるやろ。数十人、いや、もっとかな。

 ご神霊を乗せた御鳳輦(ごほうれん)船が近づくと、歌舞音曲やかけ声をぴたりと止めて静かにお迎えするのが船渡御のルールです。ギャルみこし、豪華な奉納花火など一見何でもありに思える祭の喧噪が、一瞬にして静寂に変わる瞬間は、えも言われず神秘的です。「皆さん、御鳳輦船ですよ~」。さっきまで余興で騒いでいた私も、声をひそめていたのでした。

 正直な話、野外の余興はお客さんの気をひきつけ続けるのがシンドイのですが、終わってみると疲れが心地よく、また船に乗りたいなぁと思うのです。来年に向けた戦いはすでに始まっています(高校球児か!)。

|