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2007年11月 6日 (火)

学園祭で想ったこと

エッセイスト 武部好伸

 この時期、大学では学園祭が花盛り。高校や中学では文化祭と呼ばれていますが、規模と華やかさからして、学園祭は深まりゆく秋の歳時記と言ってもいいでしょう。

Photo  いろんな模擬店が立ち並び、教室はサークルの展示会や発表会の場となり、屋外ステージではロック、ジャズの演奏や各種パフォーマンスが行われ、ホールではアイドル歌手のコンサートや著名人の講演会……。そこに他大学の学生や父兄、近所の人たちもどっと集まり、キャンパスはふだんとはまったく異なった顔を見せてくれます。

 学園祭は文字通り、大学のお祭り、フェスティバルです。でも、天神祭や祇園祭などの伝統的なお祭りとはひと味ちがった雰囲気が漂っています。昨今、学園祭はたしかにマスプロ化し、一部、金儲けを目的にした企画もありますが、基本的には若者たちが少ない予算でなんとか工面し、手作りで生み出すものです。そんな青臭いところにぼくは魅力を感じます。そして自分たちだけではなく、キャンパスに来た人たちにも楽しんでもらいたいという想いがこもっておれば、その学園祭は大成功だと思います。

Photo_2  先日、某大学の学園祭を訪れ、ぼくは信じられないくらい生き生きとした学生たちの姿を眼にしました。具体的に言うと、野外ステージでよさこい踊りをエネルギッシュに披露していた学生たちです。初めは好き勝手に踊っているにすぎないと感じたのですが、途中から観客をどんどん踊りの輪に加えていき、最後には踊り手と参加者とのあいだに独特な一体感が生まれました。気がつくと、ぼく自身も秋の日差しを浴びながら、わけもわからず踊っていました。翌日(翌々日?)に筋肉痛に見舞われることなど考えずに……。きっと彼らの〈オーラ〉に惹きつけられたのでしょう。

 いまの若者は覇気がないと言われていますが、なかなかどうして、やるときは精一杯やるんですよ。そんな必死な彼らを見て、ふと思いました。「ブランド化してるやん」って。明らかにごく普通の学生とはちがって、彼らは特化していたからです。非常に活きのいいさわやかな学生たち。素直にそう思えました。

 学園祭が非日常的な場であるがゆえ、そう見えたのかもしれません。あるいは、好きなことに没頭しているからかもしれません。しかし、何事もブランド化するには、かなりのエネルギーが必要だということだけはよくわかりました。

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