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2008年7月14日 (月)

大阪の夏祭り

エッセイスト 武部好伸

 7月の大阪は夏祭りのシーズン。愛染さん(6月30日~7月2日、天王寺区の愛染院愛染堂)からはじまって、住吉さん(7月30日~8月1日、住吉区の住吉大社)まで、あちこちの神社で祭囃子が聞こえ、にぎわいを見せます。

 小学生のころ、ぼくはとびきり祭り好きの子どもだったので、7月の声を聞くと毎日、浮き浮きして勉強なんぞまったく手につかず、そのうち夏休みがスタートするや、気分の高揚はピークに達していました。だから7月は1年のうちでもっとも楽しい月でした。

 生國魂さん(7月11日~12日、天王寺区の生國魂神社)、天神さん(7月24~25日、北区の大阪天満宮)、住吉さんが大阪の三大祭りといわれています。全国的な知名度と規模からして、天神さんが一番有名ですが、ぼくは氏子だった生國魂さんにいまでもすごく愛着を抱いています。

 町内に獅子舞いがやって来て、やんやの喝采。境内は練り歩く神輿とエネルギッシュな枕太鼓で盛り上がり、皓々とした露店の明かりに眼がくらみそうでした。それはそれは別世界のよう。戦前には、大阪城まで1000人を超える大行列があったといわれています。その勇壮さは父親からよく聞かされていましたし、織田作之助の原作を奇才・川島雄三監督が映画化した『わが町』(1956年)でも映っていました。

Photo  今年も生國魂さんの本宮(12日)に出かけました。それも日没後ではなく、うだるような暑さの白昼に! 露店はまだテントで覆われており、参詣者も少なく、どこか閑散としていましたが、厳かな神幸祭やご神体を車で大阪城まで運ぶ渡御(おわたり)など、夜の祭りでは見られない神事を目の当たりにすることができました。

Photo_2 ちびっ子たちの姿も目立ち、とてもほほ笑ましい。祭りの伝統や雰囲気がちゃんといまに受け継がれているんやなぁ。そう思うとたまらなくうれしくなり、大阪人に生まれてよかったと実感しました。

 大阪の夏祭りには素朴な〈華〉があります。それを季節限定の大阪のブランドとしてとらえてもいいと思います。ぼくの隣で、額に大粒の汗を流しながら、カメラを激写していた年配の男性は富山から見に来たと言うてはりました。天神さん以外の祭りも全国に向け、どんどんアピールせなあきまへん!

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