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2011年12月 7日 (水)

[報告] 21cafe 「知られざる大阪夏祭りの魅力」

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講師:中田紀子氏

11月29日、キャッスルホテルにて「21cafe」を開催した。エッセイスト・帝塚山大学講師の中田紀子氏を講師に迎え、元NHKカメラマンの橋山英二氏が撮影した今年の大阪の夏祭りの映像を見ながら、「知られざる大阪夏祭りの魅力」について、ご講演をいただいた。講演終了後には交流会を行い、意見交換などしながら懇親を深めた。

<講演概要>

○生根神社「だいがく祭り」
だいがくとは一本のさおに多数の提灯や鈴を飾り付けた櫓のことで、古くは玉出・難波・木津の三地区に各基ずつ計18基あったが、現存するのは生根神社に残る「玉出のだいがく(大阪府指定有形民俗文化財)」1基のみである。だいがく祭りの起源は雨乞い祈願。だいがく音頭も、大阪における代表的な民族芸能として伝統文化の一翼を担っている。

○生國魂神社「いくたま祭り」
生國魂神社には「我が国土の御霊」が祀られており、大阪の総鎮守である。年に一度のお里帰りとして行われる陸渡御は、枕太鼓や獅子舞、御羽車が行列をなして賑やかに行われる。いくたま祭りで唱和される「生玉じめ」は「大阪じめ」のルーツとも言われる。大阪の手締めとして、天神祭等で見られる「大阪じめ(3節まで)」が一般的であるが、いくたま祭りでは5節からなる「生玉じめ」が唱和される。

 ※生玉じめ 
   
打ちましょう チョンチョン、もうひとつせー チョンチョン、
   祝うて三度 チョンチョンチョン(三節までが大阪じめ)
   
めでたいなー チョンチョン、本決まり チョンチョン(五節までが生玉じめ)

○住吉大社「住吉祭り」
住吉大社は祓(はらえ)の神として信仰されてきた。住吉大社夏祭は別名「おはらい」と言われ、神輿洗神事に始まり、住吉大社での夏越祓神事、堺への神輿渡御祭に終わるまで、盛大な祓の神事が行なわれる。
夏越祓神事では装束をつけた奉仕者や参拝客がお祓いを受け、「住吉の夏越祓(なごしのはらえ)をする人は千年 (ちとせ) の齢(よはひ)延ぶといふなり」と古歌を口ずさみながら、3つの茅の輪をくぐる。

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講演風景

○まとめ
祭りの形はさまざまだが、そこには日本人の信仰と習俗が深く関わっている。神への信仰は仏教にない無形の神秘性がある。人々は古代から森羅万象、宇宙のすべてが神の力によって動いており、人が神に背けば神の怒りを買い、人が神に応えれば五穀豊穣が与えられると信じてきた。
民族学者の柳田国男氏は、「まつる」の語源は「まつらう」であり、「まつらう」とは、神に勤仕・服従・奉仕することで「神霊を呼び出し迎えてこれらに、供献侍し、以ってそれを慰めまいらしめること」と述べている。

「祭り」は神の訪れを待つことである。そして、訪れた神にさらに長く留まってもらうために人々は歌ったり踊ったりし、その結果さまざまな祭りができたといえる。祭りの根底には、神に接することへの喜びがあり、直会で行われる宴も神前にささげた神酒や供物を神と共有することを喜ぶものである。こうした祭りを通じて、今日もなお、地域の人々の連帯意識や助け合いの精神が育まれている。

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