日記・コラム・つぶやき

2019年2月 7日 (木)

【リポート】「堂島薬師堂節分お水汲み祭り」

Photo_6

厄を払い 春の訪れと招福を祈願
「堂島薬師堂節分お水汲み祭り」2019 年2月1日

国内外で大きな自然災害や政治的・社会的事件などが相次ぐ昨今、新しい時代を待ち望む人々の心を映すかのように、「平成最後の」が様々な行事の枕詞となっています。
そんな中、穏やかな季節への移り変わりを告げる年中行事【堂島薬師堂節分お水汲み祭り】が、大阪・北新地界隈を舞台に開催されました。平成最後の今回は、節分が日曜日となるため、2日繰り上げて実施されました。

このお祭りは、関西経済同友会の提言を受けて、大阪キタの活性化と水都大阪の再生を趣旨に企画した「堂島薬師堂お水汲み儀式」と、古くから地元で続いてきた節分行事を融合して平成16年に始まり、今年で16回を迎えました。関西・大阪21世紀協会の堀井良殷理事長は、同祭り実行委員会の共同実行委員長を務めています。

まず、堂島薬師堂(北区堂島1-6-20堂島アバンザ庭園内)で、奈良薬師寺の山田法胤長老らによる節分法要が行われ、薬師寺で祈祷された「お香水」(おこうずい)を汲む「お水汲み」が始まります。続いて、福男・山伏・鬼・豆持ち・ドラ持ちなど1隊7~8名で構成する「鬼追い隊」が薬師堂から堂島・曽根崎新地へ賑やかに繰り出し、飲食店や企業を訪問して1年の厄払いと招福祈願を行ないます。


「鬼追い隊」出発前にサービス精神旺盛な鬼たち


薬師寺僧侶らによる声明

堂島アバンザ内の特設舞台では、薬師寺の僧侶による「声明」(しょうみょう)でステージイベントが幕を開けます。日本の音楽の原点といわれる声明は、普通は薬師寺金堂内でしか聞くことができないもの。厄除け、招福、無病息災、家内安全、学業・職業成就などを盛り込んで朗々と歌い上げる声が、会場いっぱいに響き渡ります。

僧侶が主催者にお香水を汲み、続いて、芸妓衆が『寿』『初春三番叟』『北新地音頭』というおめでたい演目の奉納演奏と舞を披露します。艶やかな舞の次は、今回初出演の「打打打団 天鼓」のメンバーが力強い太鼓と三味線のパフォーマンスを繰り広げ、会場はいっそう熱気に包まれます。

Photo_3
芸妓さんらの奉納演奏と舞

Dadadadan
打打打団 天鼓の演奏

そして、お祭りをさらに盛り上げるのは、堂島薬師堂に祀られる弁財天が龍に化身し、舞いながらまちを清めていく「龍の巡行」です。龍とともに、薬師寺の僧侶、北新地クイーン、趣向を凝らした「お化け」姿の北新地のお店の方々、鬼追い隊などで構成する総勢約150名の大行列が、堂島上通り、永楽通り、新地本通りという北新地のメインストリートを練り歩きます。

Queen
北新地クイーン・準クイーン

2
弁財天の化身・龍の入場

16回を重ね、大阪キタの早春の風物詩としてすっかり定着した荘厳で華やかな一連の催しは、関西・大阪の経済界の方々、文化やまちづくりに関わる方々、そして会場や沿道に集まった大勢のお客さまのお蔭で今回も大盛況となり、邪気邪念がすっきり取り払われた感じがしました。
心地よい季節の到来と、新しい時代がすぐ間近にあることを感じられる楽しい一日となりました。

■主催:堂島薬師堂節分お水汲み祭り実行委員会
公式サイト http://www.kita-shinchi.org

●堂島薬師堂
http://www.avanza.co.jp/avanza/bil_gaiyou/dojima_yakushi.html
推古天皇元年(593年)、勅命により聖徳太子が最初の官寺となる四天王寺を造営した際、資材の運搬船が嵐で難破し、資材が漂着した洲に「堂宇」を建てたと伝えられ、「なにわの守護」として古くから信仰を集めてきた。「堂島」の地名はこのお堂が由来。
●節分お化け
堂島・北新地に伝わる花街の風習。節分の日の夜、女性たちが白塗りや仮装をして、鬼を遣り過すことからできた伝統行事。

【川嶋みほ子】

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2019年1月21日 (月)

【ご報告】今宮戎神社 十日戎 宝恵駕行列

Photo_6

今宮戎神社 十日戎 「宝恵駕行列」
2019年1月10日/道頓堀~今宮戎神社

大阪の新春を彩る伝統行事「えべっさん」(十日戎/1月9日~11日)は、七福神の一神である「戎さま」に、その年の商売繁盛を祈願するお祭り。関西・大阪21世紀協会の新年の事業も、10日の今宮戎神社「宝恵駕(ほえかご)行列」で幕を開けました。

2019190117
協会職員も行列に参加

宝恵駕行列は江戸時代に始まり、明治期からは花街の誘客や商売繁盛を祈って行われていました。そして現在は、地元商店会や経済界などの協力によってその伝統が受け継がれ、大阪府無形民俗文化財にも指定されています。

道頓堀川遊歩道「とんぼりリバーウォーク」で祈祷と出発式が行われます。
続いて、芸妓さんを乗せた駕を先頭に、歌舞伎俳優の中村鴈治郎さん、上方舞山村流の山村友五郎さん、NHK連続テレビ小説「まんぷく」の藤山扇治郎さん、落語家の桂文枝さん、OSK歌劇団メンバー、今宮戎神社の福娘さんら豪華な顔ぶれ、そして振興会や関係者の皆さんも加わって、総勢約500名がミナミの宗右衛門町から浪速区の今宮戎神社まで、約2kmの道のりを練り歩きました。

2019190117_2 福娘さんたち

太鼓の小気味よい囃子と、行列の「宝恵駕、宝恵駕」という元気な掛け声に、通行人の皆さんも手を振ったり、一緒に記念撮影をしたりして楽しんでおられました。

2019190117_3 なんばグランド花月前

関西・大阪21世紀協会の上方文化芸能運営委員会は、宝恵駕振興会実行委員会の役員を務め、実施運営に携わっています。また、引き続き、16回目となる「堂島薬師堂節分お水汲み祭り」(実行委員会役員・後援)が2月1日に実施されます。さらに、G20やスポーツのビッグイベント、そして2025年の万国博覧会の成功に向けて、今年も関西・大阪の歴史や伝統の強みを活かし、文化力向上に資するための様々な事業を展開してまいります。

2019年が皆様にとって明るい良い年となりますよう、心からお祈り申しあげます。
本年も当協会をご支援・ご指導いただきますよう、どうぞよろしくお願い申しあげます。

【川嶋みほ子】

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2018年10月11日 (木)

【リポート】ART stream 2018

Photo_6

若きアーティストの登竜門【ART stream 2018】
9月28・29日/大丸心斎橋劇場&イベントホール

ART stream 2018新進アーティストの登竜門といわれる【ART stream 2018】が、9月28日(金)・29日(土)の2日間、大丸心斎橋店北館14Fの大丸心斎橋劇場とイベントホールで開催されました。3日間の会期のうち、最終日の30日は台風24号の接近による会場の臨時休業のためやむなく1日短縮となりましたが、来場者は延べ約3,000人にのぼる盛況となりました。

ART Streamは、関西を拠点に活動するアーティストたちに発表の場と飛躍のきっかけを提供することを目的に、関西・大阪21世紀協会などが実行委員会を構成し、2003年から継続開催している展覧会・即売会。18 回目となる今回は、厳正な審査を通過した81組が個性あふれるアートの競演を繰り広げました。

ジャンルは、絵画、版画、書、彫刻、オブジェ、キネティックアート、インスタレーションなど多種多様。世代を超えた作者たちが、自らの思いをそれぞれ独自の手法で自由に表現します。

昨年に続き、今年も韓国・イタリア・台湾から参加者を迎え、国を超えて交流の輪を広げる機会となりました。来場者の中にもアジア・欧州を問わず多くの外国人の姿が見受けられ、アートが世界の共通言語であることを実感することができました。

Img_1025_2賞の贈呈式で挨拶する佐々木実行委員長

優秀な作品には「グランプリ」と「奨励賞」、そして、企業やギャラリーが独自の視点で選び、仕事のオファーなどをする「企業・ギャラリー賞」(22社・団体)が授与されました。審査委員は、絹谷幸二さん(審査委員長/画家・文化功労者)、蓑豊さん(兵庫県立美術館館長)、田崎友紀子さん(メディアアートプロデューサー)、ドミニク・ルトランジェさん(画家)が務めました。

Img_1022_2グランプリを受賞したCOMIC HEADSの2人

グランプリに輝いたのは、COMIC HEADS(sota〈ソウタ〉・10rcO〈トリコ〉2名のアートユニット)。米国のスリラー映画『ノーカントリー』の悪役をモチーフに、ビニールキャンバスに描いた絵画は、「残忍な殺し屋が砂漠を移動する時間の経過と場所の変化により、表情が崩れていくさま」を表現。また、宙に浮かぶバラは「シュールレアリズムを代表するサルバドール・ダリの『瞑想するバラ』をイメージしている」とのこと。

関西・大阪21世紀協会賞には、素朴でユーモラスな動物作品(主に絵画)を得意とする川瀬大樹さんが選ばれました。見る人がなごめるような作品づくりを心掛けている、とのこと。そして、アーツサポート関西(ASK)賞は、人物や小動物をモチーフに絵画を手掛けるchitose chitoseさんに贈られました。

参加者の中にはリピーターも多く、また「企業・ギャラリー賞」では、ダブル受賞、トリプル受賞もあることなどは、回を重ねるごとに「アーティストとそれを支援する方々との出会いの場の提供」という、この事業の果たす役割が高まってきていることの証しといえるでしょう。

Img_1077講評を述べる絹谷審査委員長

絹谷審査委員長は、グランプリ受賞作について「1つの絵を2人で仕上げるという昔からある手法で、それぞれが得意なものを描くと同時に、遠近法を駆使した大きく迫力ある作品」と講評。そして「ART Streamは民の力で芸術を応援・支援してくれる大阪にしかない企画。若いアーティストにとっては百万馬力にも値するので、皆さん自信をもって創作活動を進めてほしい」と参加者にエールを送りました。

※各賞など詳細は、下記公式ホームページをご覧ください。
http://www.n-a.jp/artstream/

■主催 アートストリーム実行委員会 (関西・大阪21世紀協会、大阪芸術大学、大阪府、大阪市)

【川嶋みほ子】

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年10月31日 (火)

【リポート】ART stream 2017

Photo_6

若きアーティストの登竜門【ART stream 2017】
10月20日~22日/大丸心斎橋劇場&イベントホール

新進アーティストの登竜門といわれる【ART stream 2017】が、10月20日(金)から22日(日)の3日間、大丸心斎橋店北館14Fの大丸心斎橋劇場とイベントホールで開催されました。

この事業は、関西を拠点に活躍するアーティストたちに発表の場と飛躍のきっかけを提供することを目的に、関西・大阪21世紀協会などが実行委員会を構成し、2003年から継続開催している展覧会・即売会です。17 回目となる今回は、厳正な審査を通過した総勢88名が個性あふれる作品を発表しました。

Artst2017_01_2

ジャンルは、絵画、版画、書、ドローイング、オブジェ、キネティックアート、インスタレーションなど多種多様。会場に一歩足を踏み入れた途端、文字通り「アートのストリーム」の中に呑み込まれたようなエネルギーを感じました。

また今年は、新しく韓国から3名が参加したほか、ロシアからの作品展示もあり、若いアーティストたちが国を越えて交流し、刺激しあうよい機会となったようです。来場者の中にも外国人のお客様の姿がふえたのも印象的でした。

優秀な作品に対しては「グランプリ」と「奨励賞」、そして、企業やギャラリーが独自の視点で選び、仕事のオファーをする「企業・ギャラリー賞」が授与されました。審査委員は、絹谷幸二さん(審査委員長/画家・文化功労者)、蓑豊さん(兵庫県立美術館館長)、田崎友紀子さん(メディアアートプロデューサー)、ドミニク・ルトランジェさん(画家)。

Artst2017_02_2

栄えあるグランプリを受賞した笛吹きの未市さんの「かかしの涙」は、親水性ポリマーを満たした透明アクリル樹脂ケースの中で、水生植物が根をはり、茎を伸ばして成長する様子を見せることで、人と自然の融合を表現した作品。「いつか、砂漠に親水性ポリマーを使った緑のグラデーションの培養土を敷きつめ、植物や農作物を育ててみたい」と壮大な夢を語っていました。

Artst2017_03_2

関西・大阪21世紀協会賞には、YOHEYYさんが選ばれました。女性の顔などをモチーフにペン、アクリル、油など様々な画材を駆使していきいきと描いた絵画の数々。「日々感じることや感情を、動きと色にこだわって表現している。女性の表情はよく変化するので描くのが好き」と制作の思いを語りました。

ASK賞を受賞したのは、ペーパークラフト「しかくのおへや」を出展したキイロノハサミさん。1辺が6㎝ほどの立方体の透明ケースをたくさん並べ、小さな人や動物、生活の様々なシーンを細かくつくり込んだ作品は、見ているだけで笑顔になれます。

Artst2017_04_2

「企業・ギャラリー賞」では、1社で複数の作品を選ぶ企業が何社もありました。回を重ねるごとに作品の完成度もアップし、アーティストとそれを支援する方々との出会いの場という役割が定着してきたことを感じました。まさに「継続は力なり」。
絹谷審査委員長は、「大阪の行政、企業、学校など大阪をあげて応援している素晴らしい企画。若くて優秀な作品が山ほどあり、今後ますますの発展が楽しみだ。アーティストの皆さんはこれから技術を磨くだけではなく、心を鍛えていってほしい。鍛えられた心は作品に鏡のように映る。これからの世界は皆さんの心にかかっている」と参加者を叱咤激励しました。

※各賞など詳細は、下記公式ホームページをご覧ください。
http://www.n-a.jp/artstream/

■主催 アートストリーム実行委員会 (関西・大阪21世紀協会、大阪芸術大学、大阪府、大阪市)

【川嶋みほ子】

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年7月12日 (水)

【ご報告】 平成OSAKA天の川伝説2017

Photo_6


7月7日【平成OSAKA天の川伝説2017】開催
~ 人・水・光・まちが織りなす 一夜かぎりの幻想の世界 ~

七夕の7日夜、大阪・天満の大川と堂島川・土佐堀川を舞台に、恒例の【平成OSAKA天の川伝説2017】が開催されました。

2009年に始まり、9回目を迎えた今年は、午後7時の本番直前まで雨天が心配されましたが、大阪天満宮と生國魂神社の宮司さんによる安全祈願祭が始まると、それまで上空を覆っていたグレーの雲の隙間から徐々に青空が広がり始めました。

主会場の八軒屋浜船着き場では、実力派オペラ歌手の増田いずみさんや七夕コーラス隊の皆さんが天に届くような美しい歌声を披露し、七夕ムードを盛り上げます。枚方市と交野市から「ひこぼしくん」と「おりひめちゃん」、さらに大阪府の「もずやん」も加わって、放流式が厳かに行なわれました。

17711_1

LEDを光源とする【いのり星®】約5万個が川岸4か所と中之島公園剣先、そして船上から次々と放流され、天満橋から北浜まで東西約1㎞におよぶ川面に、青く輝く「天の川」が姿を現しました。そして、すべての放流が終わったまさにそのとき、まるで奇跡か、南の空に明るい満月がぽっかりと浮かびあがり、光と水の宴はクライマックスに。

17711_3

今回の七夕は金曜夜だったこともあり、見物客は過去最高の約62,000人にのぼり、【いのり星®】の放流券売場にも長い列ができていました。川岸ではカップルやご家族連れ、妙齢の女子会と思しき方々、地元の皆さんやビジネスマンの方々が、それぞれに地上の天の川に願いごとをしたり、記念撮影をしたり、笑顔で一夜限りの幻想の世界を楽しんでおられました。

17711_2_2

私事ながら、今回初めて船上からこのイベントを観覧する機会に恵まれました。岸辺や建物の上階からの眺めもさることながら、手を伸ばせば届くところで無数の【いのり星®】が青い光を放ちながら流れていく景色は別世界のようです。家族のこと、大切な人たちとの出会いや別れ、人生や日ごろの生活の悲喜交々が頭の中を駆け巡り、15分のクルーズが終わったときには心がすっかり洗われたような感覚になっていました。

また今回は、アジア各国のほか、英語や欧州の言語を話される海外からの観光客の姿が目立ったのも印象的でした。タイの女性ジャーナリストからは、「大阪にはいろいろな新しいイベントはあるが、中でもこの『平成OSAKA天の川』は格別だ。毎年続けて取材させていただいても全然飽きることはない」というありがたいコメントも頂戴しました。

まさに「継続は力」。多くの人々から愛される大阪夏の風物詩の1つとして定着してきた「平成OSAKA天の川伝説」に、来年も皆さまと元気に笑顔でお目にかかれたらと願っております。

主催: 一般社団法人 おしてるなにわ
共催: 公益財団法人 関西・大阪21世紀協会
公式ホームページ:www.osaka-amanogawa.com

【川嶋みほ子】

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年5月 1日 (月)

【リポート】関西・大阪文化力会議2017

Photo_6


関西・大阪文化力会議2017
インターナショナル和食フォーラム(IWF)

2017年4月17日/大阪国際会議場

関西・大阪21世紀協会は、今年で第6回目となる【関西・大阪文化力会議2017】を、日本が世界に誇る和食に焦点を当て、【インターナショナル和食フォーラム(IWF)】として開催しました。

ご承知の通り、和食は2013年12月に「和食;日本人の伝統的な食文化」としてユネスコ無形文化遺産に登録され、自然志向・健康志向が高まる昨今、人類の健康と長寿に貢献するものとして世界の注目を集めています。
この時宜を得たテーマが人気を呼び、大阪市北区中之島の大阪国際会議場には、食の関係者はもとより、新聞の告知や口コミ等で知った方々も含め、300名を超えるお客さまが来場、様々な角度から語られる食の話に熱心に耳を傾けました。

17501

前半の基調講演では、国立民族学博物館名誉教授の熊倉功夫さんが、「和食は米飯を主食とし、ご飯に合った多様な汁・菜・漬物によって構成される献立を基本に、正しく箸や椀などを使う日本の食習慣である」など、和食の定義や現状を紹介しました。

プラハで日本料理店「雅」を営むダリアカワスミオヴァさんは粋な和服姿で登壇し、国際キリスト教大学時代に茶道と出会い、「おもてなし」とは国や時代、宗教を越えて、人類がよい方向に進むためになくてはならないものであり、茶道とキリスト教に共通の考えがその基にあると述べました。

(一財)住友病院院長の松澤佑次さんは、日米の食文化の違い、禅宗食の栄養、生活習慣病などをキーワードに和食の素晴らしさを語り、健康維持のためには「一に運動、二に食事、しっかり禁煙、最後に薬」とアドバイスしました。

ゲストは、落語家の桂米團治師匠。食をテーマにした30分に及ぶ落語の熱演で、会場はすっかりリラックスした雰囲気に。

17501_2

1960年から現在までの日本食の変遷を示す食品サンプル

後半のディスカッションのパネリストは、熊倉功夫さん、京都大学医学部付属病院特定助教の池田香織さん、(一社)和食文化国民会議顧問の後藤加寿子さん、懐石料理とよなか桜会の満田健児さん、そして、龍谷大学農学部・食品栄養学科博士研究員のモーリスグレッグさんという多彩な面々。
当協会の佐々木洋三専務理事を進行役に、[1]和食と健康と承継の危機、[2]人類の長寿と健康に和食をいかに世界に発信していくか、[3]関西の和食とは、[4]未来の和食、などについてそれぞれ専門の立場から意見が出され、示唆に富んだ議論となりました。

17501_3

国立民族学博物館名誉教授の石毛直道さんの講評に続き、‘17食博覧会・大阪博実行委員会理事長の藤尾政弘さんと、総合プロデューサーの吉野賢城さんが、約10日後に迫った同博覧会の見どころを紹介し、4時間に及ぶ会議は成功裏に終了しました。

会場をあとにするお客さまからは、「熊倉先生の大阪の和食はどこへいったのかという指摘は、料理の世界だけではないと考えさせられた」、「カワスミオヴァさんの、おもてなしは茶道とキリスト教の考えに共通するものだという話に感銘を受けた」など、口々に好意的なご感想をいただくことができました。

当協会の佐々木専務理事は、「世界には今や東京都全体よりも多い89,000の日本料理店がある。一方、日本では味の濃い洋食嗜好、箸が持てない子供たちの増加など、家庭内の和食離れが深刻だ。本当の和食とは何か、日本が誇る和食文化をいかに継承していくかを考えるいい機会になった」と語っていました。

【川嶋みほ子】

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年3月23日 (木)

【リポート】中之島アイランド・ミーティング

Photo_6


中之島アイランド・ミーティング
~中之島・天満天神エリアのビジョンを語る~開催
2017年3月6日/大阪天満宮会館



 大阪ミナミの道頓堀は遊歩道も整備され、国内外の観光客で賑わっていますが、中之島エリアは水辺景観はよくなったものの、賑わいの点では今一つと言われています。
 そこで、平成OSAKA天の川伝説(※)の主催団体である「おしてるなにわ」と、関西・大阪21世紀協会が、中之島や天満天神地区の賑わい創出、水都大阪の魅力発信について考えるシンポジウムを開催しました。

 第1部では、大阪大学招聘教授で大阪天満宮文化研究所研究員の高島幸次先生が、「面白かった中之島の時代」と題して基調講演を行いました。
 豊臣秀吉の大坂城築城の経緯、京都も大坂へ引き取ろうとする「大坂首都構想」(“大阪都構想”ではないという注釈付き)の動き、そして、中之島・堂島エリア開発の舞台裏等々、まさに「面白い」歴史物語が満載。

1

 実は秀吉は城下町を堺方面へ南に伸ばそうとしたが、1596年の慶長の大地震で堺の港が壊滅したため、南北構想を東西構想に切り替えて船場地区が開発されたとのこと。その次に開発されたのが中之島で、堂島は元禄元年にお茶屋、湯屋、芝居小屋のある新地としてつくられたが、後に米市場ができて商業の中心地となったそうです。
 さらに落語の『船弁慶』や『遊山船』から考証し、昔の中之島の地形や、庶民が川とともに生活していたことなども紹介されました。

 

第2部では、関西大学前学長の楠見晴重さん、大阪天満宮宮司の寺井種伯さん、ランドマークジャパン代表の原野芳弘さん、フジオフードシステム代表の藤尾政弘さん、そして、関西テレビアナウンサーの村西利恵さんが、中之島や天神橋に集客と活力をもたらす具体的なアイデアやビジョンについて議論しました。(司会進行:佐々木洋三・当協会専務理事)

2

 寺井さんは、「大阪は京都や奈良よりはるか前に日本の都(難波宮)であり、海外との交流も盛んだった。今は企業の本社機能がどんどん東京へ流出しているが、そういう時代を経て今の大阪があることを大阪人はもっと自覚してほしい」と訴えました。

 中之島周辺の施設やイベントの運営に関わってきた原野さんは、「天満天神・中之島エリアは熊野古道や淀川水系の結節点でもある。様々なタウンマネジメントの活動を積み上げ、多様性のある水辺のシーンを開発していきたい。昔の賑わいを再現するのではなく、現代版の熊野古道の拠点を」と持論を展開しました。

 藤尾さんは、「まちには大きなシンボルが必要。シンガポールのマーライオンは高さ8mしかないが、多くの観光客が記念撮影をしている。マンハッタンの自由の女神は93m。我々は、中之島の剣先に、水の都のシンボルとして高さ100mぐらいの昇り龍をつくったら楽しいのではないか」と奇抜なアイデアを披露。

 そして、村西さんは「世界の人たちが旅行先を選ぶ際、美しい景色を写真に撮ってSNSに掲載することが1つの動機になっている」と指摘。「若者に人気のインスタグラムは、1人が大阪というハッシュタグをつけて写真を載せれば、世界中に発信される。そのためにも、いかにフォトジェニックなまちをつくるかがポイント」とし、自身も仕事を通じてニュースの発信に協力したいと述べました。

 夢物語のようでありながら、実現した姿が思い描けるような具体的な数々の提案に、各方面から参加された皆さんも、大きくうなずきながら熱心に聞き入っていました。

3

【川嶋みほ子】

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年3月21日 (火)

【リポート】文化プログラムシンポジウム in 大阪

Photo_2


【文化プログラムシンポジウム in 大阪】開催
2017年3月2日/大阪・国立文楽劇場


 2020年の東京オリンピック・パラリンピック競技大会に向けて、全国各地で多彩な文化プログラムが展開される中、関西・大阪が有する豊かな文化資源の魅力を国内外に発信するために何が重要かを考えることを目的に、文化庁と関西・大阪21世紀協会が共催で「文化プログラムシンポジウム in 大阪」を開催しました。

 冒頭、人形浄瑠璃文楽座より、豊竹呂勢太夫さん、鶴澤清介さんらによる演奏と桐竹勘十郎さん、吉田勘彌さんら人形で「国家安穏・五穀豊穣」を祈る演目「二人三番叟」を披露し、会場を盛り上げます。

Photo_3

 基調講演は文化庁長官の宮田亮平さん。東京藝術大学学長から転身した宮田さんは、「文化庁の仕事は文化財の保護と活用だが、文化財は奥にしまっていては意味がない。文化庁はもっと変わらなければならない」と、思い切った発言で観客をひきつけます。
 庁内に文化経済戦略チームを設置したことを紹介し、「豊かな文化は継続的に経済を支えることができる。大企業の支援も大切だが、皆さんが1つ1つの文化を育てていくことがもっと重要だ。文化は一度途切れたら再生できないが、みんなが心の中に持っていたら続いていく。日本文化のすごさを世界に知らせたい」と述べました。

Photo_4

 続いて、宮田長官のほか、サントリーホールディングス副会長の鳥井信吾さん、桝田酒造店代表の桝田隆一郎さん、アーツイニシアティヴトウキョウ理事の塩見有子さんが、佐々木洋三・当協会専務理事をモデレーターにパネルディスカッションを繰り広げました。

Photo_5

 塩見さんは、一般には馴染みにくい現代アートの面白さを伝えるため、年齢を問わず誰でも学べる教育プログラムMADを立ち上げたことや、海外のアーティストが日本に滞在して日本文化を知るとともに日本人と交流する「アーティスト・イン・レジデンス」の仕組みについて述べ、企業の人にぜひアートを応援してほしいと訴えました。

 富山県で古い店舗の再生・活用などを通じて、新しいまちづくりに取り組む桝田さんは、「真面目なまちではアートは育たないが、大阪の人は人間力が強く、異質な存在を受け入れる土壌もある」と評価する一方で、「大阪はその能力を活かせていない。世界有数の伝統芸能や食文化を、海外にもっとわかりやすく伝える努力が必要」と辛口の発言。

 鳥井さんは、「松下幸之助翁以前は、経済人と文化人はイコールだった」とし、現在、関西財界人が若手噺家や文楽を継続的に支援している事例などを紹介。そして、「経済人が文化芸術に興味があると言うと、仕事をしていないと思われる」と冗談も交えながら、「世間に認められる実力のある会長・社長は文化活動をしていい。私自身も文化をキーワードに会社も変えていきたい」と語りました。

 最後に宮田長官は、「大阪では文化が身近にあることを感じた。『伝える』という字は『人が云う』と書く。肩の力を抜いて、相手のプライドも尊重しながら、世界に冠たる大阪の歴史・文化資源の魅力を2020年以降も発信していってほしい。そうすれば、日本人・大阪人が気づいていないものも含めて、さらに文化が育っていく」と締めくくりました。

Boro

 エンディングには大阪出身の歌手・BOROさんが、不滅の名曲『大阪で生まれた女』と新曲『Color Color』を披露。明るく軽快な歌声に合わせ、ダンサーの子供たちやパネリストの皆さん、さらには観客の皆さんも一緒に「カラカラ」ダンスを踊り、3時間にわたるプログラムは成功裏に幕を閉じました。
(全体の司会はフリーアナウンサーの仲みゆきさん)


■文化プログラムシンポジウム in大阪
 http://ptix.co/2lAXHpp


【川嶋みほ子】

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年2月23日 (木)

【リポート】平成28年度大阪文化祭賞 贈呈式

Photo


平成28年度大阪文化祭賞 贈呈式
2017年2月21日


 「大阪文化祭賞」の発表と贈呈式が、今年もリーガロイヤルNCB(大阪市北区中之島)で開催されました。この賞は、大阪府・大阪市と関西・大阪21世紀協会が「芸術文化活動の奨励と普及」と「大阪の文化振興の機運の醸成」を目的に、1年間に大阪府内で行われた公演の中から優れた成果をあげたものに対して贈呈しているもの。昭和38(1963)年の創設以来53回を重ね、これまで世界レベルの多くのアーティストたちを輩出してきました。
 関西の著名な芸術家・文化人・ジャーナリストらが審査員となり、独創性や企画・内容・技法の総合的評価を基準に、【第1部門】伝統芸能・邦舞・邦楽、【第2部門】現代演劇・大衆芸能、【第3部門】洋舞・洋楽について厳正な審査を行ない、各賞が決定されました。


◆最優秀賞に輝いたのは、
  ・小栗まち絵(バイオリニスト)
   いずみシンフォニエッタ大阪 第37回定期演奏会における演奏

171

◆優秀賞は2組で、
  ・「妹背山婦女庭訓」出演者一同(人形浄瑠璃文楽座)
   四月文楽公演 通し狂言「妹背山婦女庭訓」の舞台成果

  ・MONO(劇団)
   「裸に勾玉」の舞台成果

172

173

◆そして、奨励賞は、
  ・片岡松十郎・片岡千壽・片岡千次郎(歌舞伎俳優)
   第二回あべの歌舞伎「晴の会」における
   片岡松十郎・片岡千壽・片岡千次郎の成果

  ・大阪女優の会(演劇人の集まり)
   「あたしの話と、裸足のあたし」の舞台成果

  ・地主薫バレエ団 奥村唯(バレエダンサー)
   「人魚姫」の演技

  ・関西歌劇団
   関西歌劇団第98回定期公演「皇帝ティートの慈悲」の成果

の4組に贈られました。(敬称略)

174

175

176

177


 最優秀賞を受賞した小栗さんは自身の演奏活動のほか、日本屈指の指導者としても著名で、今回の賞は「時代を問わない音楽の普遍的な美しさを呼び覚まし、深い感動をもたらした」などの点が評価されました。
 小栗さんは受賞を記念してバイオリン演奏を披露し、「賞をいただけて本当にうれしく、光栄です。大阪がこれからもどんどん、いい文化都市になってほしいと願っています」と喜びを語っていました。

178_2 受賞者と審査員の記念撮影


■公式サイト http://www.osaka-bunka.jp/bunkasai.html

【川嶋みほ子】

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年2月20日 (月)

【リポート】「アート・アセンブリー」

Photo


ART ASSEMBLY 【愛の表現者たち】開催
2017年2月8日/クラブ関西



 関西・大阪を拠点に活躍する優れたアーティストを各界のリーダーや報道関係者に紹介する【アート・アセンブリー】(公益財団法人 関西・大阪21世紀協会主催)が、2月8日、関西経済人の社交場、クラブ関西(大阪市北区堂島浜)で開催されました。
 通算8回目となる今回は、平成27年度「大阪文化祭賞」受賞者の中から、歌舞伎俳優の中村壱太郎(かずたろう)さんと、佐々木美智子バレエ団の皆さんをお迎えしました。


 冒頭、当協会の堀井良殷理事長は、「日頃は1,000人単位の観客の前で演じている方々だが、本日は会場のクラブ関西さまにもご協力いただき、70人のお客さまのために演じていただくことにこだわった。間近で見ることで演じ手の息遣いが聞こえる」と趣旨を述べました。そして、佐々木洋三専務理事からは、「長唄や地唄舞は昔の町人の旦那のたしなみだったが、いまはそのよすがさえ感じられないのが寂しい。きょうは、バレエの曲はお客さまに喜んでいただくため、ポピュラーなものを選んでいただいた」と紹介がありました。


 まず中村壱太郎さんが、「大阪文化祭賞」受賞のお礼と、新春のお祝いの意味を込めて長唄舞踊「七福神」を披露しました。つづいて、佐々木美智子バレエ団の皆さんが次々と登場し、「Anime de Quatre Mains」「シルビア」「海賊」「ドン・キホーテ」などの音楽に乗せて、舞台狭しとプチガラコンサートを繰り広げました。

P2081530_8

Ballet1_3

P2081600_3


 つづいては、中村壱太郎さんと佐々木美智子さんによる対談「West meets East~愛の表現者たち」。壱太郎さんは「400年続いてきた日本の伝統芸能である歌舞伎の魅力の1つは芸の継承。同様に長い歴史のあるバレエにもとても興味がある」と、東西の伝統芸能の共通点について述べました。佐々木さんも、「歌舞伎、日本舞踊、バレエ、さらに武道も、まったく同じ基本は、体幹が揺るがないこと」と続けました。


P2081584_3


 一方、東西の舞踊には違いも多いようです。1つは足の運び方。「歌舞伎や日本舞踊はすり足なのに対して、バレエはつま先で立つ」と佐々木さん。そして、観客にとっても一目瞭然な違いが、和の芸は狭い空間での静かな動きで「間」を見せるのに対して、バレエは舞台の上手から下手まで使って、大きく激しく動き回ることだということでした。


 最後に、対談のテーマである「愛の表現」について、壱太郎さんは「歌舞伎では、心中ものなど、愛し合う男女が死んで一緒になることで幸せになる」、佐々木さんは「バレエには歌やせりふがないので、マイム(所作)で愛など様々な感情を表現する」と東西の文化の違いを分かりやすく解説。お客様たちもお2人のテンポのよいやり取りに、笑ったりうなずいたり、すっかり引き込まれた様子で、惜しみない拍手を送っていました。


 関西・大阪21世紀協会の佐々木専務理事は、「アート・アセンブリーでは公演でもそのあとの交流会でも、演じる側と観る側が直接親交を深めることができるのが魅力。大阪が大切にしてきた文化を今後もさらに多くの方々にご支援していただけることが切なる願いです」と語っていました。


【川嶋みほ子】

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年2月 7日 (火)

【リポート】「堂島薬師堂節分お水汲み祭り」

Photo


厄を払い 春の訪れと招福を祈願
「堂島薬師堂節分お水汲み祭り」2017 年2月3日



 大阪キタの早春の風物詩【堂島薬師堂節分お水汲み祭り】が、今年も北新地界隈を舞台に、賑やかに華やかに開催されました。

 このお祭りは、関西経済同友会の提言を受けて、大阪キタの活性化と水都大阪の再生を趣旨に企画した「堂島薬師堂お水汲み儀式」と、古くから地元で続いてきた節分行事を融合して平成16年に始まり、今年で14回目となりました。関西・大阪21世紀協会の堀井良殷理事長は、同祭り実行委員会の共同実行委員長を務めています。

Photo_2  堂島薬師堂において節分法要

 まず、堂島薬師堂で奈良薬師寺の村上太胤管主らによる節分法要が行われ、薬師寺で祈祷された「お香水」を汲む「お水汲み」が始まります。つづいて、福男・山伏・鬼・豆持ち・ドラ持ちなど1隊7~8名で構成する「鬼追い隊」が薬師堂から堂島・曽根崎新地へ繰り出し、飲食店や企業を訪問して1年の厄払いと招福祈願を行ないます。

Photo_3  出発前に気合を入れる鬼さんたち

Photo_4  西梅田駅に鬼あらわる

 堂島アバンザの特設舞台は、村上管主、山田法胤長老を始めとする薬師寺の僧侶の皆さんによる「声明」(しょうみょう)で幕を開けます。声明は日本の音楽の原点といわれ、厄除け、招福、無病息災、家内安全、学業・職業成就などを盛り込んで歌い上げる僧侶たちの朗々とした声は、普通は薬師寺金堂内でしか聞くことができないものです。

Photo_5  薬師寺僧侶たちによる声明

 引きつづき、北新地の芸妓さんたちが「日の春 三番叟」や「キタ新地音頭」など艶やかな舞いを奉納し、いよいよお祭りのクライマックス、堂島薬師堂に祀られる弁財天の化身の「龍」の巡行です。薬師寺の僧侶、北新地クイーン、「お化け」姿の新地の女性たち、鬼追い隊など約150名の大行列が、船大工通り、上通り、本通り、永楽通りなど北新地のメインストリートを練り歩きます。

Photo_6  花魁姿の北新地クイーン

Photo_7  弁財天の化身「龍」の登場

 かくして、地元あげて行われる厳粛かつ楽しい一連の催しは、関西・大阪の財界人・経済人、文化人、そして見物に訪れた大勢の善男善女の熱気で、寒さも忘れるほど大いに盛り上がりました。
 丁酉(ひのととり)の2017年は、新しい米大統領の政策が世界を揺るがせたり、国内外で様々な事件や事故も相次いだり、先行き不透明な幕開けとなりましたが、これほど多くの皆さんが一堂に会し、共に招福を祈願されている様子を見るにつけ、心地よい季節がすぐそこまで来ていることが実感できる一日となりました。


■主催:堂島薬師堂節分お水汲み祭り実行委員会
http://www.kita-shinchi.org


堂島薬師堂
http://www.avanza.co.jp/avanza/bil_gaiyou/dojima_yakushi.html
推古天皇元年(593年)、勅命により聖徳太子が最初の官寺となる四天王寺を造営した際、資材の運搬船が嵐で難破し、資材が漂着した洲に「堂宇」を建てたと伝えられ、「なにわの守護」として古くから信仰を集めてきた。「堂島」の地名はこのお堂が由来。

節分お化け
堂島・北新地に伝わる花街の風習。節分の日の夜、女性たちが白塗りや仮装をして、鬼を遣り過すことからできた伝統行事。


【川嶋みほ子】

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年1月20日 (金)

【リポート】今宮戎神社 十日戎「宝恵駕行列」

Photo


恒例の今宮戎神社「宝恵駕行列」で商売繁盛!
2017年1月10日/道頓堀~今宮戎神社


大阪の新春を彩る伝統行事「えべっさん」(十日戎/1月9日~11日)は、言わずと知れた、七福神の一神である「戎さま」に、その年の商売繁盛を祈願するお祭り。
関西・大阪21世紀協会の新年の事業も、10日の今宮戎神社「宝恵駕(ほえかご)行列」で幕を開けました。


宝恵駕行列は、江戸時代に今宮戎神社・十日戎の奉納行事として始まったもの。その後も、大阪ミナミの旦那衆や芸妓さんたちが、花街の商売繁盛を戎さまにお参りするための行事として継承されてきました。現在は経済界や地元商店街などが協力して開催しています。


まずは、道頓堀川遊歩道「とんぼりリバーウォーク」で祈祷と出発式。
続いて、佳世子さん(芸妓)、中村鴈治郎さん、片岡孝太郎さん、山村友五郎さん、桂文枝さん、高世麻央さん(OSK)、NHK朝ドラ「べっぴんさん」に出演中の三倉茉奈さん、そして福娘さんら豪華メンバーが「一挺駕」に分乗し、振興会や関係者を含め総勢500名余りで、宗右衛門町から今宮戎まで約2㎞の道程を練り歩きました。


太鼓の小気味よい囃子と、行列の「宝恵駕、宝恵駕」というパワフルな掛け声に、通行人の皆さんも笑顔で手を振ったり、カメラを向けたりして楽しんでおられました。


関西・大阪21世紀協会の「上方文化芸能運営委員会」は、この伝統行事の保存・継承に協力するため、宝恵駕振興会実行委員会の役員として実施運営に携わっています。


協会ではこの行事に引き続き、14回目となる2月3日の「堂島薬師堂節分お水汲み祭り」(実行委員会役員・後援)を始めとして、今年も年間を通じて関西・大阪の文化力向上と社会の活性化に資する様々な事業を展開していく予定です。


「丁酉」の年は、漢字の意味からすると、新しい力が芽を出そうとする(丁)一方で、旧来の力も熟成し(酉)、双方の力によってまた新たなものが生みだされる年とも解釈できます。
2017年が皆様にとって明るい良い年になりますよう、心からお祈りしています。
本年も関西・大阪21世紀協会をご支援・ご指導いただきますよう、どうぞよろしくお願い申しあげます。


【川嶋みほ子】


Photo_2  出発式に臨む福娘の皆さん


Photo_3  カメラを向ける見物客も


Photo_4  一挺駕に乗る佳世子さん


Photo_5  艶やかな芸妓さんたち


Photo_6  都心を練り歩く長い行列

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2016年12月 8日 (木)

【ご報告】水都を寿ぐ【交響楽 能】

Photo


東西の文化の夢の共演
水都を寿ぐ【交響楽 能】East meets West開催(11月21日・NHKホール)
 大阪版文化プログラム“大阪城フェスティバル2020”を目指して

Photo_3

 関西・大阪21世紀協会は、大阪城とその周辺の歴史的遺産を活用し、オペラや舞踏、コンサートなど様々なアーティストに発表の場を提供する「大阪城フェスティバル構想」に向けた社会実験を続けています。

 今回実現したのは、関西フィルハーモニー管弦楽団(指揮:ギオルギ・バブアゼ)の演奏と、日本が誇る伝統芸能「能」のコラボレーション。「水都を寿ぐ【交響楽 能】East meets West」と銘打ったこの事業は、協会が2020年東京オリンピック・パラリンピックの「大阪版文化プログラム」を推進していくためのキックオフイベントでもあります。

 冒頭、関西フィルの皆さんとともに登場したのは、世界的ヴァイオリニストで同楽団の音楽監督も務めるオーギュスタン・デュメイさん。美しく研ぎ澄まされたヴァイオリンの音色に、NHK大阪ホールの1階・2階席を埋め尽くした1,300人を超えるお客様たちは、息が止まるほど引き込まれている様子でした。

Photo_4

 村上麻理絵さんのコンテンポラリーダンスに続き、山本能楽堂制作の新作能【水の輪】が上演されました。能は「せりふ」が難解だと敬遠される方もおられますが、この演目には世代を超えてどなたでも楽しめる様々な工夫がなされています。さらに、この日は特別に映画やアニメ、ゲームやナレーションで人気の声優、山口由里子さんが、場面ごとにストーリーを解り易く解説してくださいました。

あらすじは…

今は昔、京都からなにわ見物に向かう旅人が、淀川上流の山崎で女性が掉さす川船に乗せてもらいます。なにわに着き、女性が浮かない顔をしているので理由を尋ねると、「淀川の水が以前の美しさを失ったので、昔の清い流れを取り戻してほしい」と言い残し、女性は水の中に消えていきます。

呆然としている旅人に、一羽の水鳥が「それは川の水神様だ」と告げ、仲間の水鳥たちと協力して川の掃除を始めます。やがて、綺麗になった川に龍神様と水神様が現れてなにわの繁栄を寿ぎ、めでたし、めでたし…。

Photo_5

 能に並行して、関西フィルの皆さんが、あるときは静かに、あるときは荘厳に、「サラバンド」や「モルダウ」といったポピュラーな曲目を奏でます。そして、川が綺麗になった場面では、「美しく青きドナウ」。まさに交響楽と能が見事に融合した感動の共演です。

 ひときわ会場をわかせたのは、水鳥に扮する16人の子どもたちの元気でユーモラスな名演技です。シテ方の「どこから来たのか?」という問いに、それぞれが中国、ボリビア、ロシア、インド、タイなどの母国語で答えるサプライズ。ブルガリアの有名女優さんも友情出演されていたそうですが、最後はなぜか全員が大阪弁で、「なんでや、なんでや、なんでやねん!」

Photo_6

 フィナーレの「ラデッキー行進曲」で手拍子をおくるお客様は、みんなこの上ない笑顔です。公演中に次々と映し出される水都の映像も効果を添え、東西の文化の融合が醸し出すエネルギーの広がりを肌で感じたのはもちろん、川の水とともに、自分の精神まで浄化されたような感覚になる、心豊かなひとときでした。

 関西・大阪21世紀協会では、これから2020年、そしてさらなる未来を視野に、より新しい、より関西・大阪の価値向上に資する文化プログラムを、これからも次々と展開していく予定です。

Photo_8

Photo_9


主 催 : 公益財団法人 関西・大阪21世紀協会


【川嶋みほ子】

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2016年11月25日 (金)

【リポート】南大阪・上町台地フォーラム

Photo


平成28年度 南大阪・上町台地フォーラム
【真田幸村の足跡を訪ねる】


●第1回:九度山(和歌山県九度山町/10月14日)
●第2回:玉造から大阪歴史博物館(大阪市天王寺区・中央区/10月26日)


 関西・大阪21世紀協会は、関西・大阪の文化力向上と都市の活性化に資する諸事業の1つとして、南大阪・上町台地エリアを中心に歴史的資産や伝承、その魅力を探り、広く発信することを趣旨に「南大阪・上町台地フォーラム」を実施しています。

 平成28年度は、【真田幸村の足跡を訪ねる】をテーマに2回のまち歩きを行いました。

 第1回(10月14日)は、真田信繁(のちに幸村)が関ヶ原の合戦(1600年)の後、徳川家康から蟄居(ちっきょ)を命じられた和歌山県九度山町を訪ね、3班に分かれて九度山の語り部ボランティアさんのご案内で、真田庵(善名称院)、真田古墳、真田宝物資料館などを巡りました。道の駅「柿の郷くどやま」で解散後も、参加者の皆さんは柿などの買い物、慈尊院や丹生官省符神社等を満喫されました。


1


2


3


 10月26日に行われた第2回では、イケメン講談師の旭堂南青さんが案内役となり、玉造の三光神社(天王寺区)から心眼寺(同)、玉造稲荷神社(中央区)、そしてNHK大阪放送局のある大阪歴史博物館(同)まで、大坂の陣(1614・15年)で激戦地となった真田山界隈を総勢20名で散策しました。

 三光神社の境内では、凛々しい甲冑姿の真田幸村公之像が出迎えてくれました。大坂冬の陣の際、守りが手薄な大坂城南側へ徳川方が進攻することを察知した幸村は、わずか1カ月の突貫工事で城南に砦(真田丸)を築き、そこから大坂城に通じる地下の岩窟を掘ったと言い伝えられています。その抜け穴の跡は、今もこの神社に残されています。


4


 次に、大坂の陣の戦死者をまつる善福寺(通称どんどろ大師)に立ち寄りました。ここは、浄瑠璃『傾城阿波鳴門(けいせいあわのなると)』の中、「して、かか様の名は?」「あい、お弓と申します~」の名場面、お鶴とその母・お弓の再会の一節の舞台にもなったお寺。南青さんの名調子の解説に参加者はすっかり引き込まれていきました。


5


 そこから数百メートルの坂道をゆるゆる登って、真田幸村とその子・大助の冥福を祈るため、元和8年(1622)に建てられたという心願寺に到着。境内には、幸村が開運の祈願をしたと伝わる「まんなおし地蔵尊」があり、門扉には真田六文銭の紋があしらわれています。


6


7


 現在、心眼寺の西側に建つ大阪明星学院こそが、真田丸の主郭のあった場所だそうです。参加者の中に、この界隈にやけに詳しい人がいると思ったら、何を隠そう同校出身とのこと。ごく近隣の高校を卒業した私としては、ここで差をつけられて、羨ましいやら悔しいやら…。

 次なる玉造稲荷神社は、豊臣時代には大坂城の守護神で、秀吉、秀頼、淀殿らが千利休のお点前で茶会をしたという由緒ある神社。境内末社や豊臣秀頼公像、千利休居士顕彰碑、伊勢参り起点碑などを思い思いに見た後、大阪歴史博物館に向かいました。


8


9


 博物館では、NHK大河ドラマ特別展「真田丸」を観覧しました。幸村の足跡をたどるまち歩きの終着点で、ゆかりの国宝や重要文化財、書簡や絵図も含む貴重な史料を目の当たりにして、この界隈の歴史の豊かさとともに、真田六文銭に象徴されるごとく、命をかけて戦った武士の覚悟など、当時の人々の生き様の一部を垣間見たような気がしました。

 ところで、南青さんのお陰で、私が長年抱いてきた2つの疑問が一気に解けたこともこの日の大きな収穫でした。


10


11


【Q1】玉造稲荷の社名碑には何故、2文字だけ「つぎあて」がしてあるの?
【A1】近代社格の「府社」が戦後廃止となった際、「府社」の字の上に「玉造」の字を貼りつけて訂正したから。
【Q2】「まんが悪い」という古い大阪弁の「まん」とは何のこと?
【A2】「間が悪い」の「間」がなまったもの。

 なるほど…講談師の旭堂南青さんが、大阪の文化・歴史の細部にも通じた好男子であることも再認識できた楽しいまち歩きでした。


お問合せは、関西・大阪21世紀協会まで。


【川嶋みほ子】

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2016年11月 2日 (水)

【ご報告】日本の文化に親しむ「花の宴」

Photo



日本の文化に親しむ【花の宴】開催(10月19日)
舞楽・長唄・落語と踊りの贅沢な競演



 関西・大阪21世紀協会 上方文化芸能運営委員会が主催する「日本の文化に親しむ【花の宴】」がこのほど、大阪市中央区の国立文楽劇場で、美しく華やかに開催されました。


 「日本の文化に親しむ」は、上方伝統芸能の保存・発展と伝統行事の継承に取り組む同委員会が継続開催しているもので、今回の【花の宴】は、日本の伝統芸能の中から舞楽、長唄、落語と踊りを3部構成で幅広く鑑賞できるという、お客様にとっては贅沢この上ない催しとなりました。 


 第1部
は、天王寺楽所雅亮会有志による舞楽。「萬歳楽」は日本の宮廷における慶事の舞で、鳳笙(ほうしょう)、篳篥(ひちりき)、龍笛(りゅうてき)と打物の演奏に乗せ、襲装束(かさねしょうぞく)をつけた4人が優雅に舞いを披露します。2曲目の「抜頭」(ばとう)は、猛獣に食い殺された親の仇討ちからの凱旋、あるいは唐の皇后が嫉妬に狂った様を表わすともいわれる激しい動きが印象的でした。


 舞楽は現代人にとって難解な面もありますが、案内人の桂歌之助さんと願泉寺住職・小野真龍さんの懇切丁寧な解説のお陰で、平安時代に思いを馳せながら厳かな気持ちで鑑賞することができました。因みに、小野住職は遣唐使小野妹子の子孫で、願泉寺は開祖が四天王寺の建立に関わったことから開基を許されたという逸話にも、とても感銘しました。


 第2部は、長唄「船弁慶」。歌舞伎でもポピュラーな演目ですが、今回は三世今藤長十郎さんの「新・平家物語」から「いつくしま」の前奏曲を使った珍しい趣向もありました。一旦とじた幕が開き、唄、浄瑠璃、三味線、笛、小鼓、大鼓、太鼓の演じ手がせり上がって舞台に登場したときには、ピンと背筋が伸びる思いがしました。


 第3部は、桂米團治さんの落語「七段目」と、雅びやかな日本舞踊を組み合わせた斬新な趣向。芝居好きの若旦那が店の2階の居間に押し込まれ、奉公人の定吉と一緒に「仮名手本忠臣蔵」の「七段目」を演じるという設定で、大星由良之助が茶屋遊びに興じる場面に登場するのが、京都宮川町の芸妓さんと舞妓さんたちです。小気味よい話術に惹きつけられつつ、テンポよく次々と繰り広げられる美しい踊りには、うっとり見入るばかりでした。


 さて、これだけで終わらないのが【花の宴】の企画の素晴らしさ。 元宝塚歌劇団トップスターの瀬戸内美八さん、美翔かずきさん、彩輝なおさんの3人が、「心中恋の大和路」、「虫の音」のお芝居と民謡メドレーを披露し、宝塚劇場さながらに、観客の1人が汗をぬぐうためのハンカチを差し出す一幕も。


 最後は、徳島県下で有数の歴史を持つ文化庁指定の阿波踊り連「阿保連」と、「阿波踊りグループ虹」の選抜メンバーが花道から登場し、観客も巻き込んで賑やかに会場を盛り上げます。力強く格好いい男おどりと、華麗で茶目っ気のある女おどりに、この日の出演者全員が加わり、3時間半の催しはダイナミックなグランドフィナーレを迎えました。会場を埋め尽くした約600名のお客様たちは、着物姿の方も、スーツ姿の方も、お洒落に着飾った方も、みんな笑顔で惜しみない拍手を送っていました。


 私自身、これまでに文楽や能・狂言、日本舞踊などを鑑賞することはあっても、これほど一度に多彩な伝統芸能に接したのは初めでした。伝統芸能のよさを、今すぐ誰かに語ってみたい気持ちになるほど、本当に貴重な経験をさせていただくことができました。



主催:公益財団法人 関西・大阪21世紀協会「上方文化芸能運営委員会」
協力:株式会社米朝事務所



【川嶋みほ子】



_mg_0242


_mg_0739


_mg_0837


_mg_1073


_mg_1215


_mg_1356


【撮影:越田悟全】

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2016年10月13日 (木)

【リポート】ART stream 2016

Photo



若きアーティストの登竜門【ART stream 2016】
9月30日~10月2日/大丸心斎橋劇場&イベントホール


1_2

 恒例の新進アーティストの登竜門【ART stream 2016】が、9月30日(金)から10月2日(日)の3日間にわたり、大丸心斎橋店北館14Fの大丸心斎橋劇場とイベントホールで開催されました。


 この事業は、関西を中心に活動する若きアーティストたちに作品発表と出会いの場を提供し、飛躍のきっかけをつくることを目的に、関西・大阪21世紀協会などが実行委員会を構成し、2003年から継続開催している公募型の展覧会・即売会です。今回は招待者1名を含む90名が、元気と個性に満ちた作品を発表しました。


 ジャンルは、絵画、ドローイング、立体造形、インスタレーション、さらには一言では定義しにくいようなものまで多種多様。作品の大きさや表現の手法も、どれ1つ同じものはありません。回を重ねるごとに完成度は確実に高まり、来場者が熱心に出展者に質問をしたり、楽しげに作品を選んで購入したりする姿もすっかり定着してきました。

2


 優秀な作品に対しては「グランプリ」と「奨励賞」、そして、企業やギャラリーが独自の視点で選び、仕事のオファーをする「企業・ギャラリー賞」が授与され、10月1日(土)に賞の贈呈式が行われました。審査委員は、絹谷幸二さん(審査委員長/画家・26年度文化功労者)、蓑豊さん(兵庫県立美術館館長)、中崎宣弘さん(空間構想デザイナー)、田崎友紀子(メディアアートプロデューサー)。


 栄えあるグランプリを受賞した安本香織さんの「FIGHT! 日本もFIGHT! 自分もFIGHT!」は、いったん描いた絵を破って再構築した大胆な作品。安本さんは「日本各地で自然災害が相次ぎ、また自分自身と周囲にもよくない出来事が続いていた。だから、創造と破壊によって自分自身を再生し、ファイトを持って戦う気持ちを表現することで、元気を発信したいと考えた」と作品について述べました。

Photo_2


 関西・大阪21世紀協会賞には、創作人形作家IWACOさんの「PEACE 平和」が選ばれました。作品は粘土に風呂敷の布や使わなくなったアクセサリーなど、様々な再生素材をコラージュして創った人形や面。「テロがなくならない世界に平和を発信したい。PEACEはPIECEにもつながる。いろんなピースを組み合わせることで、いろんな人々、いろんなものとのつながりを表現したかった」とIWACOさん。


 そして、ASK賞は青一色の緻密なペン画を出展した杉山恭平さんに贈られました。杉山さんは「自分が見てみたい場所、美しい、楽しいと思うものを発信したい。説明しなくても誰でも理解でき、楽しめる作品づくりを心掛けています」と創作姿勢を語りました。

Photo_3


 絹谷審査委員長は、「アーティストは一般社会の常識とは正反対の仕事。入試では『1+1=2』と答えなければ合格しないが、アートは逆に人と同じ答えでは不正解となる。皆さんにはそういう世界で思う存分創造力を発揮してほしい。大阪の企業と行政、会場が協力してそういった活動を支援する【ART stream】は素晴らしい企画だ」と講評を述べ、「皆さん、来年に向けてまた頑張りましょう!」と明るく力強いエールを送りました。


※各賞など詳細は、下記公式ホームページをご覧ください。
   http://www.n-a.jp/artstream/


■主催 アートストリーム実行委員会
(関西・大阪21世紀協会、大阪芸術大学、大阪府、大阪市)


【川嶋みほ子】

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2016年10月 6日 (木)

【ご報告】ASK「岩谷産業 文楽支援寄金」創設

Photo



アーツサポート関西(ASK)
「岩谷産業 文楽支援寄金」創設 記者会見(9月29日)

 

1

 民主導で関西の芸術・文化を支援する【アーツサポート関西(ASK)】(事務局:関西・大阪21世紀協会内)はこのほど、若い人たちに大阪発の伝統芸能「文楽」に親しんでもらうことを目的とした【岩谷産業 文楽支援寄金】の創設を発表しました。

 

 この寄金は、ASKの支援第1号として平成26年から実施してきた「京阪神ビルディング文楽支援寄金」による「ワンコイン文楽」をバトンタッチする形で、岩谷産業さんから寄せられた500万円の篤志によってつくられたもの。

 

2_3

 「ワンコイン文楽」とは、大阪市中央区の国立文楽劇場で開催される文楽公演を、若い人たちが1回500円で鑑賞できる取り組み。開演直前に行うレクチャーもとても好評で、この2年間に延べ1,000人を超える参加者が詰めかける大盛況となりました。その中から、文楽の魅力に目覚め、いわゆる“文楽女子”のみならず、文楽関係の仕事に就職する学生まで誕生するほど、その成果の大きさには目を見張るものがあります。

 今回は「U-30」として、対象がこれまでの学生から30歳以下の社会人や留学生にまで広げられました。このことにより、文楽ファン層がさらに広がるとともに、日本の素晴らしさを海外に伝えるきっかけにもなることが期待されています。

 

Cafe1

 以上の記者会見に続いて、座談会「いま文楽は」が開催されました。

 岩谷産業代表取締役会長の牧野明次さんは、「子供のときに文楽に親しんでおけば、私自身がそうであったように、将来にわたってその魅力が理解できる感性が身につく。経済界として、大阪の誇りである文楽をしっかり支援していかなければいけない。そのために何十社が協力して支援の輪をつくっていきたい」と、文楽支援の重要性を語りました。

 これまで文楽公演で世界5大陸を制覇したという人形遣いの桐竹勘十郎さんは、海外で記者たちから取材を受けた際、「これまで日本はカメラや家電の最先端技術の国というイメージがあったが、こんなに素晴らしい伝統芸能を残していることを知り、日本を好きになった」と言われたエピソードを披露し、「人形遣いになってよかった」と笑顔でコメント。

 

Cafe2

 さらに、外務省関西特命全権大使の鈴木庸一さんは、フランス大使時代の経験から、「フランス人は大夫の語りはわからなくても、男女関係を表わす場面などから、内からにじみ出る日本独特の感情を理解している。文楽発祥の地で鑑賞すればさらにその良さがわかる。そのためにも、ぜひ多くの海外の人に大阪へ来てもらいたい」と述べました。

 そして、海外で英語浪曲も演じている春野恵子さんは、「時代や国が違っても共通する表現がある。頭で理解するより、ちょっとしたしぐさを身体で受け止めて発見していく楽しみもあるので、まず聴きに来てもらう入口として、ロックの名曲にのせた浪曲なども行なっている」と、海外の若い人たちを伝統芸能に惹きつける自らの試みについて語りました。

 皆さんのお話をお聞きして、世界に誇れる伝統芸能がすぐ身近にありながら、これまで数えるほどしか文楽を鑑賞したことがないわが身を振り返り、大いに恥じ入りました。 30歳を越えた(?)大人の大阪人であれば、せめて年に1回は自分で切符を買って文楽劇場へ行き、日本文化の素晴らしさ、大阪の伝統芸能の奥深さを若い人や海外の人に語れるようにならなければ!


ワンコイン文楽特設サイト http://www.bunrakuza.com/onecoin/
ASK公式ホームページ  http://artssupport-kansai.or.jp/


【川嶋みほ子】

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2016年7月26日 (火)

【ご報告】平成OSAKA天の川伝説2016

Photo


7月7日【平成OSAKA天の川伝説2016】開催
~川面に降臨する2時間かぎりの天の川~


七夕の7日夜、大阪・天満の大川と堂島川・土佐堀川を舞台に、恒例の【平成OSAKA天の川伝説2016】が開催されました。


第8回目となる今回は、日中の最高気温は35℃近くまで上昇したものの、日没近くには爽やかな風が吹き、西の空には涼しげな三日月がぽっかり。絶好の「七夕日和」となりました。


午後7時すぎ、大阪天満宮と生國魂神社の神主さんのお祓いに続き、主会場の八軒屋浜船着き場では、オペラ歌手の増田いずみさんと「七夕コーラス隊」の子どもたちが美しい歌声で雰囲気を盛り上げます。前回に続き、枚方市と交野市から「ひこぼしくん」「おりひめちゃん」が駆けつけ、さらに大阪府の「もずやん」「食博フッピー」も加わって、放流式が華やかに、厳かに行なわれました。


LEDを光源とする【いのり星®】約4万個が、川岸と中之島公園、船上から次々と放流され、天満橋から北浜まで東西約1㎞におよぶ川面に、青く輝く「天の川」が姿を現しました。カップルや家族連れ、地元の住民やビジネスマンなど、訪れ約57,000人の見物客は、地上の天の川に願いごとをしたり、記念撮影をしたり、思い思いに幻想のページェントを楽しんでいました。


会場各所に出店されるグルメブースも、回を重ねるごとに充実。このイベントのために創作されたオリジナル「天の川カクテル」を始めとする多彩なメニューも人気を呼んでいました。


受付に立っていると、報道関係の方々から「今回の特徴は?」とよく質問されます。川面に【いのり星®】を浮かべるという基本は変わることがないので、正直なところ、毎回新たな特徴を一言で述べるのは難しいかもしれません。 でも、これほど大仕掛けなことを8年も続けていること自体が何よりの特徴、まさに「継続は力」だと思います。平日にもかかわらず、浴衣姿の来場者が例年より多く見受けられたのも、このイベントが人々から愛される大阪夏の風物詩の1つとして定着してきたことの証ではないでしょうか。


主催の皆さま、報道ご関係者、現場での運営に携わる方々、そして何より、毎回会場にお運びいただく多くのお客さまのおかげで、このイベントが成り立っていることを深く心に刻んだ七夕でした。


来年のこの日も、皆さまと元気に笑顔でお目にかかれますように。


主催: 一般社団法人 おしてるなにわ
共催: 公益財団法人 関西・大阪21世紀協会
公式ホームページ:http://www.osaka-amanogawa.com


【川嶋みほ子】


Dsc_2830


Dsc_2855


Dsc_2871


Dsc_2936

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2016年7月11日 (月)

【リポート】大阪松竹座 七月大歌舞伎「船乗り込み」

Photo


大阪松竹座 七月大歌舞伎「船乗り込み」
五代目中村雀右衛門襲名披露/2016年6月29日


 歌舞伎俳優が船に乗って都心の川をめぐる、水都大阪の夏の風物詩「船乗り込み」6月29日に開催されました。
 この行事は、道頓堀の大阪松竹座で7月3日に開幕する「七月大歌舞伎」の前触れとして行なわれるもので、今年は中村芝雀改め、五代目中村雀右衛門さんの襲名披露となりました。


 乗船に先立ち天満橋八軒屋浜で行われた式典で、雀右衛門さんは「自分の生まれ故郷大阪で、上方ゆかりの名跡・雀右衛門の襲名披露ができて、これほど嬉しいことはない」と挨拶。また、当協会の堀井良殷理事長は、「歌舞伎の海外公演は常に大入り満員。日本の皆さんも能楽、文楽と並ぶユネスコ世界文化遺産である歌舞伎を、この機会にぜひ観てほしい」と呼びかけました。


 あいにくの雨をものともせず、雀右衛門さん、片岡仁左衛門さん、中村鴈治郎さん、中村橋之助さんらを始め人気の歌舞伎俳優の面々を乗せた2隻の船は、何本もの幟をたなびかせながら、大川から土佐堀川、東横堀川、道頓堀川をゆっくり航行しました。


 驚いたのは、川岸や川に面する建物から手を振る人たちの多いこと。また、橋という橋には歌舞伎ファンが集まり、お目当ての俳優に花束や紙吹雪を投げたり、クラッカーを鳴らしたり、横断幕まで準備して待ち受ける人たちも。


 「京屋っ!」「松嶋屋っ!」「成駒屋っ!」「三吉屋っ!」などの朗々たる掛け声も歌舞伎船ならでは。俳優さんたちは浴衣が透けてしまうほど雨に打たれながらも、ファンの声援に笑顔で丁寧に手を振って応えておられました。


 この行事に長年携わっている関西・歌舞伎を愛する会事務局長の川島靖男さんは、 「37年前、当会結成第1回公演で船乗り込みを55年ぶりに復活させたときは、東横堀川も道頓堀川もゴミが浮いて異様な匂いがしていました。船上で、当時の大島靖市長に川を綺麗にしましょうと提案し、皆さんに賛同いただいたお陰で、年々水質の浄化が進みました。高麗橋近くにパナマ運河のような水門ができたのも対策の1つです。船乗り込みは都市や生活の中の水辺の大切さを認識する1つのきっかけになったと喜んでいます」 と語っておられました。


 歌舞伎俳優とファンの品格あるやり取りを目の当たりにし、川島さんのお話をお伺いして、大阪の伝統文化の奥深さ、力強さとともに、大阪人の水都への愛着を再確認する貴重な体験となりました。


【川嶋みほ子】


Photo_2

東横堀川水門


Photo_3

俳優さんが「蕎麦屋っ!」と声を掛ける一コマも


Photo_4

九之助橋

Photo_5

下大和橋

Photo_6

日本橋

Photo_7

とんぼりリバーウォーク

Photo_8

前日に協会を訪問された雀右衛門さん(中央)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2016年6月17日 (金)

【ご報告】住吉大社での御田植神事

 6月14日(火)、大阪市住吉区・住吉大社にて、「御田植神事」を開催しました。


 稲作の始まりとともに、田んぼの神さまを祭る田植え行事は全国で開催されていますが、住吉大社では儀式を略することなく、当時と同じ格式を守り、華やかで盛大に行っており、重要無形民俗文化財に指定されています。


 当日は天候に恵まれ、都会の真ん中でなかなか見ることのできないお田植えの風景を見にたくさんの方にお越しいただきました。



1_2

<行列>

2_2

<粉黛式>

3_3

<お神酒を授かる植女>

4_2

<早苗を授かった植女>

5_2

<風流武者>

6

<御稔女による神田代舞>

7

<田植え>

8

<田植え>

9

<住吉大社の太鼓橋>

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2016年4月 6日 (水)

【リポート】南大阪・上町台地フォーラム

Photo_2





平成27年度 南大阪・上町台地フォーラム
【第3回】大阪狭山市・狭山池/2016年3月29日


関西・大阪21世紀協会が、関西・大阪の文化力向上と都市の活性化に資するため開催している事業の1つで、大阪城・上町台地エリアの歴史的資産とその魅力を探り、広く発信する「南大阪・上町台地フォーラム」


平成27年度を締めくくる第3回は3月29日(火)に行われ、昨年3月に歴史的重要性から国の史跡に指定された狭山池と、大阪府立狭山池博物館を訪ねました。総勢26名が2班に分かれ、ボランティアガイドさんの解説を聞きながら見学をしました。


不勉強ゆえ今回初めて知ったのですが、狭山池は今を1400年遡る7世紀初めに誕生した【日本最古のダム式のため池】で、『古事記』『日本書紀』にもその名が記されているそうです。それまで人々が灌漑に苦労していた河内国西部の丘陵地帯に、朝鮮半島や中国から伝わった土木技術が恵みをもたらしました。


館内の展示を見ながら解説を聞くと、狭山池の誕生から平成の大改修まで、改修の様子が目に浮かぶような感覚になります。それは正に、日本の土木技術の歴史そのもの。
狭山池の誕生以降、最初の大規模改修は8世紀前半、僧行基が行ないました。律令国家の中で農地を守っていくことが大切だと考えた行基は、民衆の声に熱心に耳を傾け、改修を指揮したそうです。


以降、天平宝字の改修、重源による鎌倉時代の改修、そして豊臣秀頼の家臣・片桐且元による慶長の改修を経て、つごう10回も行われたという江戸時代の改修では、鎖国の影響で大型の船が不要になったことから、堺にあった船を解体した材木が使われたというエピソードもあるそうです。


そして、明治から昭和にかけては、近隣地域の米の生産量を増やすため、国や行政の補助により改修が行われました。さらに、昭和57(1982)年の豪雨被害以降、治水機能も備えた近代的ダムへと進展を遂げた狭山池は、今なお府民の命を守り、憩いを与えるオアシスとなっています。


歴史の教科書にも登場するほど有名な先人たちが、各時代の技術の粋を凝らし、当時の民の暮らし、後世の人々の暮らしを慮って改修を繰り返してきたことに、感謝の念を抱かずにはいられませんでした。好天の下、1,300本の満開の桜に見送られ、見学会は無事終了しました。


■平成28年度は、「真田幸村ゆかりの地」や「河内湖と上町台地(仮称)」について研究する予定です。皆さま奮ってご参加ください。


【川嶋みほ子】

Photo_4















Photo_5











石棺①



2











石棺②



Photo_6











ガイドさん①



2_2











ガイドさん②



Photo_7










掲示

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2016年4月 1日 (金)

【リポート】ASKサポーター感謝のつどい

Photo_2



アーツサポート関西(ASK)サポーター感謝のつどい
2016年3月23日/大阪能楽会館 & 梅田クリスタルホール


Dsc_2364_01_2

 2014年4月に発足した【アーツサポート関西(ASK)】(事務局:関西・大阪21世紀協会内)が、このほど2周年を迎えました。この間、民主導で個人や企業から寄付を集めて関西の優れた芸術・文化を支援するという、全国に類のない取り組みを通して、文楽や若手噺家をはじめ、約30の芸術・文化団体を支援してきました。

 これまでの多方面からの支援への感謝と、さらなる支援の輪の拡大のため、3月23日に「ASKサポーター感謝のつどい」が開催されました。

160323_7

 第1部の会場は大阪能楽会館(大阪市北区)。ASKが助成したアーティストの中から、関西フィルハーモニー管弦楽団(フルート・虎谷朋子さん、ヴァイオリン・野口まつのさん、ヴィオラ・田代直子さん、チェロ・日野俊介さん)、吹田市出身の若手ヴァイオリニスト・内尾文香さん、そして、人形浄瑠璃文楽からは義太夫・豊竹英大夫さん、三味線・竹澤團七さん、人形遣い・吉田和生さんが、伝統的な能舞台の老松をバックに、和洋それぞれの洗練された芸術を披露しました。

160323_8












160323_10

 第2部では、隣接する梅田クリスタルホールで交流パーティが開かれました。協賛各企業からご提供いただいた「豪華賞品」が当たるチャリティー福引き抽せん会(売上はASKとアーティストへの寄付に充当)や、支援したいアーティストを投票で選び一括募金する「模擬助成」のほか、フロアで内尾文香さんがサプライズ独奏。文化の力で関西を元気にしたいという想いを一にする約300名の出席者面々も、心温まる充実したひと時を楽しまれたご様子でした。


Photo_3










160323_11

 チャリティー福引き抽せん券売り場には長蛇の列ができ、見かねたお客様が販売を手助けしてくださる一コマもこの集いならでは。また、報道関係の方にも「これからもASKを長い目で見守っていきたい」と、取材であるにも関わらずチャリティにご協力いただき、大変ありがたいと同時に、ASKの活動が広く認知されつつあることを実感しました。




※アーツサポート関西公式サイト http://artssupport-kansai.or.jp/

【川嶋みほ子】

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2016年3月 3日 (木)

【リポート】平成27年度大阪文化祭賞 贈呈式

Photo



平成27年度大阪文化祭賞 贈呈式
2016年2月24日


 「大阪文化祭賞」の発表と贈呈式が、リーガロイヤルNCB(大阪市北区中之島)で開催されました。この賞は、大阪府・大阪市と関西・大阪21世紀協会が「芸術文化活動の奨励と普及」と「大阪の文化振興の機運の醸成」を目的として、1年間に大阪府内で行われた公演の中から優れた成果をあげたものに授与します。昭和38(1963)年に創設、今年で52回を重ね、これまで世界レベルのアーティストたちも多く輩出してきました。

 従来は5~6月公演のエントリー制でしたが、前回から年間を通じて府内で開催される全ての公演に対象を拡大。関西の著名な芸術家・文化人・ジャーナリストらが審査員となり、独創性や企画・内容・技法などを総合的に評価し、【第1部門】伝統芸能・邦舞・邦楽、【第2部門】現代演劇・大衆芸能、【第3部門】洋舞・洋楽について、各賞が決定されました。

 優秀賞には、
●二代目・吉田玉男さん(四月文楽公演・襲名披露狂言「一谷嫰軍記」)
●劇団☆新感線(35周年オールスターチャンピオンまつり「五右衛門VS轟天」)
●2015年佐々木美智子バレエ団(「アナーキ」宿命 ノートルダム・ド・パリより)
の3組が選ばれました。

【受賞者の皆さん】

160224_4

 そして、奨励賞は、
●中村壱太郎さん(「『引窓』のお早」をはじめとした1年間の活動)
●川奈美弥生(松竹新喜劇錦秋公演「はるかなり道頓堀」)
●日本センチュリー交響楽団(日本センチュリー交響楽団 いずみ定期演奏会№28)
●堺シティオペラ一般社団法人(第30回記念定期公演「カルメン」)
の4組に贈られました。

【日本センチュリー交響楽団】

Photo_7


【堺シティオペラ一般社団法人】

Photo_9


 贈呈式で、吉田玉男さんは人形を操って賞状を受け、「今後も精進していきます」と笑顔で挨拶。また、奨励賞の日本センチュリー交響楽団と堺シティオペラ一般社団法人が記念公演を行ない、70名を超える式の参加者から惜しみない拍手喝采を浴びていました。

 新聞社やテレビ局からの取材も多く、長年続けてきたこの表彰が関西・大阪の芸術文化の振興、育成に寄与するものとの評価を得ていることを感じました。
 継続は力なり。

■公式サイト http://www.osaka-bunka.jp/bunkasai.html

【川嶋みほ子】

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2016年2月 4日 (木)

【リポート】「堂島薬師堂節分お水汲み祭り」

Photo

Photo_21


節分で 厄を払うて お水汲み!
「堂島薬師堂節分お水汲み祭り」2016 年2月3日

 大阪・北新地の早春の風物詩「堂島薬師堂節分お水汲み祭り」が今年も北新地界隈を舞台に、華やかに開催されました。

Photo_22

 関西経済同友会の提言を受け、大阪キタの活性化と水都大阪の再生のために企画した「堂島薬師堂お水汲み儀式」と、古くから地元に伝わる節分行事を融合して平成16年に始まったこの祭りも、今年で13回目。

 堂島薬師堂で奈良薬師寺の山田法胤管主による節分法要のあと、薬師寺で祈祷された「お香水」を汲む「お水汲み」が始まります。そして、福男・山伏・鬼・豆持ち・ドラ持ちなどで構成する「鬼追い隊」が堂島・曽根崎新地へ繰り出し、企業やお店を訪問して1年の厄払いと招福祈願を行います。

Photo_23

 堂島アバンザの特設舞台では、薬師寺僧侶たちが、日本の音楽の原点といわれる「声明」(しょうみょう)を再現。厄除け、招福、無病息災、家内安全、学業成就、職業成就などを読経の中に盛り込んで歌い上げる僧侶たちの朗々とした声が、集まった人たち全員を温かく包み込みました。そして、近松門左衛門『曽根崎心中』のヒロイン・お初さんも、文楽の吉田簑二郎さんとともに駆けつけ、主催者にお香水を汲んでくださいました。

Photo_24

 さらに、北新地の芸妓さんたちが艶やかな舞いを奉納。そして、クライマックスは、堂島薬師堂に祀られる弁財天の化身の「龍」の巡行です。巡行は、薬師寺の僧侶、お初さん、北新地クイーン、「お化け」姿の新地の女性軍、鬼追い隊などの大行列となりました。日ごろ北新地では見かけないような、小さな子供連れのお母さんや年配の女性たちも、わざわざ見物に来られていたのが印象的でした。

 昼の行事を含めて6時間にも及ぶ荘厳かつ賑やかで楽しい一連の催しには、関西・大阪の財界人・経済人、文化人はもちろん、各界や地元の老若男女あわせて2万人を超える人々が参加しました。

Photo_25 景気は上向いてきたとはいえ、物騒な国際情勢や、悲しい事故などのニュースが後を絶たない昨今ですが、これだけ多くの人たちが笑顔で集い、心を一つにして招福を祈願する姿を見ていると、文字通り季節の分け目、「冬来たりなば春遠からじ」という有名な詩の一節が心に浮かびました。

■主催:堂島薬師堂節分お水汲み祭り実行委員会
 http://www.kita-shinchi.org

●堂島薬師堂
 http://www.avanza.co.jp/avanza/bil_gaiyou/dojima_yakushi.html

 推古天皇元年(593年)、勅命により聖徳太子が最初の官寺となる四天王寺を造営した際、資材の運搬船が嵐で難破し、資材が漂着した洲に「堂宇」を建てたと伝えられ、「なにわの守護」として古くから信仰を集めてきた。「堂島」の地名はこのお堂が由来。

●節分お化け:
 堂島・北新地に伝わる花街の風習。節分の日の夜、女性たちが白塗りや仮装をして、鬼を遣り過すことからできた伝統行事。

【川嶋みほ子】

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2016年1月15日 (金)

【リポート】今宮戎神社 十日戎「宝恵駕行列」

Photo


商売繁盛! 今宮戎神社の「宝恵駕行列」
2016 年1月9日/道頓堀~今宮戎神社



 大阪の新春を飾る伝統行事といえば、「えべっさん」
 2016年の関西・大阪21世紀協会の事業も、1月9日の今宮戎神社「宝恵駕(ほえかご)行列」で本格始動しました。

 江戸時代に同神社十日戎の奉納行事として始まった宝恵駕行列は、その後、大阪ミナミの旦那衆や芸子さんたちが、花街の商売繁盛を戎さんにお参りするための行事として続いてきました。現在は経済界や地元商店街などが協力して開催する一大イベント。

 道頓堀川遊歩道「とんぼりリバーウォーク」での祈祷と出発式に続いて、18台の駕にNHK連続テレビ小説「あさが来た」に出演中の清原果耶さん歌舞伎役者の市川中車さんらが乗りこみ、宗右衛門町から今宮戎まで約2㎞の道のりを練り歩きました。

 関西・大阪21世紀協会の「上方文化芸能運営委員会」は、この伝統行事の保存・継承に協力するため、宝恵駕振興会実行委員会の役員として実施運営に携わっています。

 同協会ではこの行事に引き続き、恒例となった2月3日の「堂島薬師堂節分お水汲み祭り」(実行委員会役員・後援)を始め、今年も年間を通じて、関西・大阪の文化力向上と社会の活性化に資する事業を次々と計画・実施していきます。

 堀井良殷理事長は、「公益財団法人ならではの正当性・正統性を基本に、様々な組織との協働・調整・支援による実験的事業も率先して行ない、地方創生、国際相互理解、人材育成など、関西、全国、世界に貢献する動きにつなげていきたい」と話しています。

 今年も皆様のご支援・ご協力を、何とぞよろしくお願い申し上げます。
 2016年が皆様にとって明るい良い年になりますよう、心からお祈りしています。


【川嶋みほ子】

1 行列の様子 その1

2 行列の様子 その2

Photo_2 サントリーホールディングス株式会社
                                     代表取締役副会長  鳥井 信吾 様

Photo_3 芸子さん

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2016年1月 7日 (木)

【リポート】「アート・アセンブリー」

Photo



日本舞踊・上方舞 山村流六世宗家 山村友五郎の世界
~Dance & Talk“上方舞”Tonight!!~
2015年12月22日/クラブ関西



 大阪・関西を拠点に活動する優れたアーティストを、各界のリーダーや報道関係者に紹介する「アート・アセンブリー」[(公財)関西・大阪21世紀協会主催]が、12月22日、関西経済人の社交場・クラブ関西(大阪市北区堂島浜)で開催されました。
 この事業は大阪大学元総長の鷲田清一先生の提唱を受けて始まったもので、通算7回目となる今回は、上方舞・山村流六世宗家・山村友五郎さんをお迎えしました。

 友五郎さんは山村流の家元であると同時に、上方歌舞伎や文楽、OSK日本歌劇団の構成・振付、舞台指導など、多彩で意欲的なその活動は全国的に注目されています。また、2015年9月には、山村友五郎を120年ぶりに復活して三代目を襲名し、長男の四代目若襲名と合わせた披露公演「舞扇会」を開催。山村流のみならず、日本舞踊界を代表する各流家元も招いて「邦楽の祭典」ともいえる舞台を展開し、上方舞のよさを広く発信するとともに、大阪の伝統文化の活性化に貢献したことから、平成26 年度の大阪文化祭賞・最優秀賞を受賞しています。

 この日の演目は「上方唄 愚痴」と「地唄 八島 」。加えて、OSK日本歌劇団(平成22 年度同最優秀賞受賞)からは、トップスターの高世麻央さん、恋羽みうさん、千咲えみさんが駆けつけ、さらに、上方舞とゆかりの深い上方落語の桂吉坊さんがナビゲーターを務めました。豪華キャストによる歌あり、踊りあり、トークありの贅沢かつ斬新なコラボレーション・ショーに、会場いっぱいのお客様たちも大いに心を動かされた様子で、惜しみない声援と拍手を送っていました。

 主催する関西・大阪21世紀協会の佐々木洋三専務理事は、「通常のコンサートは、幕が降りればアーティストと観客は別れ別れになるが、アート・アセンブリーではその後の交流会でお互いが親交を深めることができるのが魅力。大阪が大切にしてきた文化を支援していただけるタニマチの皆様にも、もっと参加していただくのが切なる願い」と語っていました。


【川嶋みほ子】

Photo_8 山村友五郎さん

Osk_8 OSK日本歌劇団のみなさん

Photo_9 出演者と来場者の記念撮影

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2015年11月25日 (水)

【リポート】南大阪・上町台地フォーラム

Photo


平成27年度 南大阪・上町台地フォーラム
【第1回】弥生文化博物館(和泉市)
 ~ 日本の文化と食の源流を求めて ~
 10月22日実施


関西・大阪21世紀協会では、関西・大阪の文化力向上と都市の活性化に資するための様々な事業を行っています。その一環として、大阪城・上町台地エリアを中心に、歴史的資産とその魅力を探り、広く発信する「南大阪・上町台地フォーラム」を実施。今年度は、「和泉市・富田林市・大阪狭山市を巡る」として、3回の見学会を行ないます。


第1回は10月22日(木)、「日本の文化史と食の源流を求めて」をテーマに開催され、25名の参加者が大阪府和泉市の「大阪府立弥生文化博物館」を訪れました。


同館はその名の通り、弥生文化に関する資料や情報を収集・保存・研究・展示する博物館。しかも、全国の博物館で唯一、地元の遺跡のみならず弥生文化全般を広く対象としているので、ここへ来れば弥生文化の全てが一度に学べる優れた施設なのです。


入口のアーチをくぐると、竪穴式住居の家族が出迎えてくれます。飼い犬「海渡くん」の人懐こそうな表情に弥生人の心優しさを想像し、一気に2000年前にタイムスリップ。


Photo_2

竪穴式住居・中央奥が「海渡」くん


Map

学芸員の説明に聞き入る参加者


水田稲作の始まり、青銅器や鉄器の使用、技術革新、集落の形成など、食を含めた日本文明の萌芽が手に取るようにわかります。また、生活が豊かになるにつれて、土地や水などの富を巡る争いや身分制度など、現代につながる社会の仕組みの源流が生まれたことも。


2

技術革新についての説明


Photo_3

弥生時代の石斧や石包丁


この館の主人公はもちろん「卑弥呼」さん。卑弥呼の館や食事を再現した模型、鏡や装飾品などゆかりの品々の展示から、倭の国の女帝の権力の偉大さが伝わってきました。
このほか、準構造船の船首部の実物大の模型や、大陸からの渡来品、弥生時代の木棺と甕棺など数々の展示から、当時の日本人の世界観や生命観が偲ばれました。


Photo_4

卑弥呼の館の1:50のジオラマ


Photo_5

卑弥呼の食卓の再現


ジオラマや様々なマップ、漫画も駆使したわかりやすい展示はもちろん、ご案内いただいた学芸員さんの、さりげなくユーモアを交えた、懇切丁寧かつ真摯な解説ぶりに、弥生人たちへの感謝と一種の懐かしさを抱くような、心に残る見学会となりました。


Photo_6

甕棺の原寸大レプリカ


Photo_7

隣接する「池上曽根遺跡」


■大阪府立弥生博物館ウェブサイト: http://www.kanku-city.or.jp/yayoi/

■なお第2回は、12月4日(金)13:30、富田林市の「じないまち交流館」を訪問します。
 お申込・問合せは、担当の山田節子さんまで。
 電話 090-3276-8966
 Email:21seikikyoukai@human-smart.com


【川嶋みほ子】

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2015年11月17日 (火)

【リポート】ART stream 2015

Photo


若きアーティストの登竜門【ART stream 2015】
11月13日~15日/大丸心斎橋店イベントホール&劇場



すっかり恒例となった新進アーティストの登竜門【ART stream 2015】が、11月13日(金)から15日(日)の3日間にわたり、大丸心斎橋店北館14Fイベントホールと大丸心斎橋劇場で開催されました。


【ART stream】は、関西を拠点に活動する若きアーティストに発表の場を提供し、飛躍のきっかけをつくることを目的に、関西・大阪21世紀協会などが実行委員会を構成し、2003年から継続開催している公募型の展覧会・即売会。15回目となる今回は過去最高の90名がいずれ劣らぬ個性あふれる作品を発表しました。


ジャンルは、絵画、ドローイング、クラフト、立体作品やインスタレーションまで多岐にわたり、中には作者自身が作品の一部であるかのように、会場で制作を続けるパフォーマンスや、来場者が参加できるものなど、発表の手法もまさに「九十人九十色」。来場者が興味深げに出展者に質問をしたり、作品を購入したりする姿も多く見られ、15回の実績が着々と実を結んできていることが、肌で感じられました。


優秀な作品に対しては「グランプリ」と「奨励賞」、そして、企業やギャラリーが独自の視点で選び、仕事のオファーをする「企業・ギャラリー賞」が授与され、14日(土)に賞の贈呈式が行われました。審査委員は、絹谷幸二さん(審査委員長/26年度文化功労者・画家・大阪芸術大学教授)、蓑豊さん(兵庫県立美術館館長)、中崎宣弘さん(空間構想デザイナー)、田崎友紀子(メディアアートプロデューサー)。


また、前回から一般来場者の投票で「応援したいアーティスト№1」も選出しています。


絹谷審査委員長は、「企業が若いアーティストの活動を支援していただいていることに、心から感謝したい。また、その場で作品を購入できる試みは、良い芸術作品を手にしたいという人間の所有欲を満たすもの。一般に、公募展は年々参加者が減るものだが、この展覧会は回を重ねるごとに、レベルも参加人数も着実にアップしている。【ART stream】は大阪でしかできない素晴らしい展覧会だ。ぜひ皆さん、これからもアートの力で頑張りましょう!」と述べました。


この言葉は、出展アーティストに対する叱咤激励であることはもちろんのこと、主催者の皆さん、そして、この展覧会の趣旨に賛同し、支え続けている企業の皆さんの胸にも深く響いたことと思います。


なお、各賞など詳細は、下記公式ホームページをご覧ください。
公式HP http://www.n-a.jp/artstream/


■主催  アートストリーム実行委員会
(関西・大阪21世紀協会、大阪芸術大学、大阪府、大阪市)


【川嶋みほ子】

_

絹谷審査委員長(左)とグランプリを受賞した白子侑季さん(右)

1

2

3

4

| | トラックバック (0)

2015年9月25日 (金)

【ご報告】関西・大阪文化力会議2015

Photo


【関西・大阪文化力会議2015】開催

9月11日/堂島リバーフォーラム

Photo_10

 第5回目となる「関西・大阪文化力会議2015」9月11日、大阪市福島区の堂島リバーフォーラムで開催され、各界から集まった約600人が、「希望の世界へ ~国際相互理解と文化交流~」をテーマとする熱い議論に耳を傾けました。

 登壇者は、国分良成さん(防衛大学校長)、近藤誠一さん(前文化庁長官)、角和夫さん(阪急電鉄会長)、根本かおるさん(国際連合広報センター所長)、そして、桂文枝さん(上方落語協会会長)。また狂言師の小笠原匡さんが「中之島宣言」を奏上しました。
http://www.osaka21.or.jp/event/bunkaryoku2015/index.html

 全てをご紹介したいほど興味深い内容でしたが、詳細は10月末発行の『KANSANI*OSAKA 文化力』122号に詳しく掲載されますので、ここでは個人的に心に残ったごく一部だけをお話しします。

 全体として語られていたのは、日本古来の精神性や感性が日本の文化の基礎にあること、文化への理解が教養を高め、教養が人間力を高め、人間力が文化力を高めること。そして、文化力と経済力が揃って初めて、世界に存在感を示せる魅力ある国になれること、などであったと思います。

 そう言うと堅苦しく聞こえますが、当日の会場は終始、和やかな空気に包まれていました。その雰囲気をつくった要因の1つは、桂文枝さんの話術ではなかったかと思います。

 パネルディスカッション後半に登場した文枝師匠、「これまでの話の流れがわからないので…」と言いつつ、「私が言いたいのは、今日、阪神タイガースに勝ってほしいということです」と意表を突いた「つかみ」。そこから、「野球でも若い選手が活躍するようになってきたのと同様、落語の世界でも、次なる若い力に出てきてほしい」と核心に入ります。

 さらに、関西・大阪21世紀協会に事務局を置く「アーツサポート関西」を通じて、アートコーポレーションの寺田千代乃社長から、上方落語協会に若手噺家育成のための寄付(http://osaka21-blog.cocolog-nifty.com/bunkaryokunews/2015/03/post-4202.html)を受けたお礼も。そして、落語だけではなく、文楽や浪曲、講談、漫才など上方の古典芸能の全てが、継続のためには支援が必要であると訴える配慮も忘れていません。

 「今は全てが東京を中心に回り、優秀な才能が大阪からどんどん流出していくことが一番情けない。彼らを大阪にとどめることができたら、もっともっと大阪は元気になる。大阪を訪れる多くの外国人は、食べ物の美味しさはもちろん、人間の面白さ、文化力を感じてくれているはず。オリンピックもいいが、関西・大阪は文化・芸能の祭典をつくって文化を盛り上げ、大阪ここにありということを世界に発信してほしい」

 それに対して、コーディネーターの国分さんは、「東京は政治と経済で忙しくて、余裕がない。新しい価値や発想を創出し、豊かな感性で暮らしの中に余裕を生み出すのが、関西・大阪の役割ではないか」とコメントしました。

 微妙な駆け引きや笑いで周りの人たちを巻き込み、全員を幸せにする思いやりも、大阪特有の文化の1つだと、私自身、常々感じています。数年前、当協会の堀井理事長から「人に考えを理解してもらうには、『北風と太陽』の寓話を思い出しなさい」と忠告されたことを思い出しました。北風が武力だとすれば、太陽は文化力。小さなことでいいので、文化力を発揮できる人になりたいと改めて思いました。【川嶋みほ子】

Photo_5 国分良成さん(防衛大学校長)

Photo_6 近藤誠一さん(前文化庁長官)

Photo_7 角和夫さん(阪急電鉄会長)

Photo_8 根本かおるさん(国際連合広報センター所長)

Photo_9 桂文枝さん(上方落語協会会長)

 

 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2015年8月31日 (月)

【リポート】北前船寄港地フォーラム2015

Photo



7月17日【北前船寄港地フォーラム2015】開催



70回目の終戦記念日が過ぎ、全国高校野球も終わり、煩かったクマゼミの声がばったりやむと、酷暑の夏が過ぎ去ろうとしていることが無性に寂しく感じられます。


Photo_3

大変遅くなりましたが、7月17日(金)に大阪市都島区の太閤園で開催した【北前船寄港地フォーラム2015】についてご報告申し上げます。


このフォーラムはその名の通り、江戸時代から明治時代にかけて、大阪と北海道を瀬戸内海・日本海経由で結んだ「北前船」の寄港地だった都市が連携し、その航路を観光ルートとして活かしつつ、各地域の振興を図ることを目的としています。



平成19年の第1回(山形県酒田市)以来、東北・北陸地方を中心に開催されてきましたが、今回は初めて発着地の大阪が舞台となりました。航路がすべて繋がる記念すべきフォーラムに相応しく、名寄港地などから約600人が参加し、大盛況のうちに終了しました。


このフォーラムのきっかけとなった「北前船コリドール構想」(コリドール=人と物が行き交う通路・回廊)の提唱者で、作家の石川好氏は、基調講演で「北前船が運んだ上方文化が東北地方の経済・文化の発展に大きな影響を与えた。大阪に元気がなければ、航路の各地域も元気が出ない」と述べられました。


また、東京国立博物館館長・元文部科学省事務次官の銭谷眞美氏は、「船主が荷主となって物資を売買して利益を上げ、大阪はもとより各地の経済や文化の重層化に貢献した北前船を、ぜひ日本遺産に」と訴えられました。


フォーラム第1部では、日本遺産の条件、観光資源のストーリーづくりの重要性、寄港地の街づくりの現状などが紹介され、第2部では陸海空それぞれの立場から、鉄道・クルーズ船・空路で巡る「現代版北前船」についての紹介がありました。


フォーラム実行委員会副委員長(関西・大阪21世紀協会理事長)の堀井良殷は、「大阪の未来は、北前船寄港地の各地域がともに元気になることにかかっている」と述べ、実行委員長の佐藤茂雄・大阪商工会議所会頭は、「各寄港地には多彩な文化があることに気づかせてもらうなど、大いに刺激を受けた。関西空港も寄港地の1つと考え、インバウンドのお客様を呼び込んで寄港地の繁栄につなげていきたい」と、フォーラムを締めくくりました。


因みに、過去15回は各寄港地の自治体の主催でしたが、今回は関西・大阪21世紀協会の会員など民間企業で組織した実行委員会が運営し、民の力を結集した開催となりました。




主催:北前船寄港地フォーラムin大阪 実行委員会
    事務局 関西・大阪21世紀協会内
    公式ホームページ:http://www.osaka21.or.jp/event/kitamaebune/




【川嶋みほ子】


Dsc_4867

Dsc_7017

Dsc_7151

| | トラックバック (0)

2015年7月10日 (金)

【ご報告】 平成OSAKA天の川伝説2015

Photo



7月7日【平成OSAKA天の川伝説2015】開催
 ~ 川面に降臨した2時間の天の川 ~



七夕の7日夜、大阪・天満の大川と堂島川・土佐堀川の川面を舞台に、恒例の【平成OSAKA天の川伝説2015】が開催されました。



朝からぐずついた天候でしたが、関係者の中に日ごろ行いのよい「晴れ男さん」がいたのか、本番3時間前には薄日が差し始めました。



午後7時すぎ、大阪天満宮と生國魂神社の神主さんのお祓いに続き、オペラ歌手の増田いずみさんと「七夕コーラス隊」の子どもたちが歌を披露。枚方市と交野市から「ひこぼしくん」と「おりひめちゃん」も駆けつけ、放流式が楽しく厳かに行なわれました。



川岸と中之島公園、船上からLEDを光源とする【いのり星®】約5万個が放流されると、都心の夜景の中に、青く澄んだ光を放つ天の川がたちまち姿を現します。家族連れやカップル、仕事帰りのビジネスマンなど、約52,000人の見物客は、思い思いに記念撮影をしたり、「流れ星」ならぬ「流れる星」に願いごとをしたり、2時間限りの幻想の世界にすっかり心を奪われた様子でした。



7回目を迎えた今回は、増田いづみさん(歌)、安藤史子さん(フルート)、平山朋子さん(ピアノ)による七夕コンサートや、天の川グルメストリートの出店、オリジナル絵馬の販売・奉納など、内容も一層充実。



特に印象深かったのは、メディアの皆さんの熱心かつ好意的な取材でした。「想定原稿には『あいにくの雨の中』と書いていましたが、晴れてよかったですね」、「大阪発のこの事業をもっと全国に広めなければ」など、ありがたい激励の言葉の数々を、見えないところで綿密な準備を重ね、今回もこの事業を成功に導いた皆様にもお届けしたいと思います。



蛇足ながら、【いのり星®】への私の願いごとはもちろん、「来年の今日も晴れますように」



※ 公式ホームページ:http://www.osaka-amanogawa.com
※ 平成OSAKA天の川伝説実行委員会事務局
      TEL:06-7507-2006(関西・大阪21世紀協会内)



【川嶋みほ子】




Photo_7当日の様子


Photo_9大川の様子①


Photo_10大川の様子②


4_2天の川カクテル

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2015年5月29日 (金)

【ご案内】21世紀協会が【なにわの芸術応援募金】に登録

Photo



大阪市【なにわの芸術応援募金】
関西・大阪21世紀協会が対象団体に登録されました!




 関西・大阪21世紀協会は、大阪市の【ふるさと寄附金制度】の中に、平成27年度から創設した【なにわの芸術応援募金】の助成対象団体として選考・登録されました。
 この募金は、登録団体の中から、それぞれの人が応援したい芸術・文化団体を選んで寄附をし、大阪市はその寄附金を財源として寄附者の希望を配慮の上、助成金を交付するという市民参加型の芸術支援の仕組みです。

Dsc03485_4 同協会が登録されたのは、若い芸術家の発掘・育成と、芸術・文化の振興による関西・大阪の活性化を目的に、長年に亘って開催しているアートアセンブリーやアートストリーム、そして、大阪城周辺を舞台にした水上オペラや吹奏楽の夕べなどが、効果性・公益性・発展性ともに、同募金の趣旨に適うと評価されたため。




Dsc02761_7

 大阪市では、ホームページやリーフレット等で、同募金への寄附を募集しています。今年度は11月末までに収入した寄附金を財源として、各対象団体に助成金が交付される予定です。

 関西・大阪21世紀協会は、大阪の市民の皆様や、経済界の支援を受けて文化事業を行っています。今回の登録も活かしながら、関西・大阪を芸術・文化の香り漂う魅力ある都市にするため、さらに活動を充実・強化させていくとのことです。


Dsc02437_6

 皆様もよかったら、「なにわの芸術応援募金」へのご協力をお願いいたします。


【募金の問い合わせ先】
 大阪市 経済戦略局 文化部 文化課
 電話:06-6469-5173
 FAX:06-6469-3897

| | トラックバック (0)

2015年3月16日 (月)

【リポート】アーツサポート関西 記者会見

Photo



アーツサポート関西
「上方落語若手噺家グランプリ」支援を発表



Dsc_1944

 民主導で関西の優れた芸術・文化を支援する新しい仕組みとして昨年4月に発足した【アーツサポート関西(略称:ASK)】(事務局:関西・大阪21世紀協会)が、昨年8月の「京阪神ビルディング文楽支援寄付」に引き続き、このほど第2弾として、若手噺家の支援をすることを発表しました。


 今回の支援は、アートコーポレーション社長の寺田千代乃さんからASKへ申し出のあった「特定型個別寄金」500万円を活用して、上方落語協会主催で、若い落語家のコンテスト「上方落語若手噺家グランプリ」を開催し、新しい人材の発掘・育成にあてるもの。


 大阪市北区の天満天神繁昌亭で2月24日に開かれた記者発表で、寺田さんは「大阪・関西のブランド資源である上方落語に、多くの人が興味を持つきっかけになれば」と期待を込め、上方落語協会会長の桂文枝さんは「漫才やピン芸人だけではなく、若い落語家を世に出す仕組みをつくりたい。本当にありがたい支援です」と語りました。


 グランプリでは、同協会に所属する若手落語家を対象に、4月に予選を行ない、6月に天満天神繁昌亭で第1回の本選を開催して、大賞などを選出。審査員は、予選は先輩の落語家、本選は在阪放送局関係者らがそれぞれ務めるそうです。しかも、今後10年間継続するという息の長い支援。文枝師匠が「落語家を育てるのは時間がかかる」とおっしゃるのを聞き、大切なところに配慮した仕組みだと感じました。


Dsc_6151_4

 なるほど!と思ったのは、ASKの運営委員で、関西経済同友会芸術・文化委員会の山本雅弘委員長のコメントでした。「かつて、関西大学の落研(おちけん)出身の青年が、入門1年足らずでMBSラジオ『ヤングタウン』に抜擢されたのをきっかけに、スターへの道を駆け上がった。それがここにおられる桂文枝師匠です」。



 ところで、文枝師匠はこの会見の間、「うちの協会では、引越しは必ず○○○○○」と、心からの謝意を込めて(?)、寺田さんの会社の名前を連呼し、集まった各紙の記者やスタッフの間から終始笑い声が漏れていました。和やかで楽しい雰囲気の中、記者からの質問が途切れることなく、この新しい取り組みへの関心の高さが伺えました。


アーツサポート関西公式サイト http://artssupport-kansai.or.jp/



【川嶋みほ子】

| | トラックバック (0)

2015年2月25日 (水)

【リポート】「アート・アセンブリー」

Photo


内藤里美さんのソプラノの世界を堪能
2015年2月20日/クラブ関西

Photo_2

 大阪・関西を拠点に活動する優れたアーティストを、各界のリーダーに紹介する音楽イベント「アート・アンセブリー」(公益財団法人 関西・大阪21世紀協会主催)が、2月20日(金)、関西経済人の社交場・クラブ関西(大阪市北区堂島浜)で開催されました。
 5回目となる今回は、国内外で活躍するソプラノ歌手・内藤里美さんが美しい歌声を披露。テノールの松本薫平さんがゲスト出演し、楽しくかつ質の高いクラシック音楽の世界を繰り広げました。ピアノは小柳るみさん。


 内藤さんと松本さんは、昨年10月4日に同協会が開催した「大阪城ガラ・ナイト」(*)の水上オペラ「カルメン」で、大阪城港の船着場などを舞台に、ミカエラとドン・ホセ役を好演し、天まで届くような澄み切った歌声で1,000人の観客を魅了した実力派。


Photo_3

 この日の曲目は、「宵待草」(多忠亮)「万霊節」(R.シュトラウス)「カタリ・カタリ」(S.カルディッロ)「ワルツ第5番・大円舞曲」(F.ショパン)「わが母に教えたまいし歌」(A.ドヴォルジャーク)「カルメンより手紙の二重唱」(G.ビゼー)「祈り」(D.フォスター)など、多くの人に馴染みのあるものばかり。


 歌の合間のトークでは、内藤さんからは、「子どもの頃はクラシック歌手ではなく、NHKの歌のお姉さんになりたかった」という意外なエピソードや、松本さんからはイタリアに滞在していた時の苦労話やちょっと笑える裏話も。参加した約70名のお客様たちも、この贅沢な音楽の夕べを堪能されたようで、終始笑顔で「ブラボー!」「アンコール!」という声援と、惜しみない拍手を送っていました。


 因みに、私個人として特に印象深かったのは、チェコ語の「我が母に教えたまいし歌」でした。また、「日本ではドボルザークと言うが、実際は『ドヴォルジャーク』が言語に最も近い発音である」など、普通のコンサートではなかなか聞けない知識も得ることができ、アーティストと観客が同じ場所で接する催しならではの、双方向の交流にとても感動しました。



*大阪城ガラナイトリポート

http://osaka21-blog.cocolog-nifty.com/bunkaryokunews/2014/10/by-mihoko-042d.html



【川嶋みほ子】

| | トラックバック (0)

2015年2月12日 (木)

【リポート】「堂島薬師堂節分お水汲み祭り」

Photo

先客万来・開運招福・無病息災を祈願!
「堂島薬師堂節分お水汲み祭り」 
2015年2月3日



 「堂島薬師堂節分お水汲み祭り」が今年も北新地界隈を舞台に、賑やかに繰り広げられました。


 この祭りは、関西経済同友会の提言を受け、大阪キタの活性化と水都大阪の再生のために企画した「堂島薬師堂お水汲み儀式」と、古くから地元に伝わる節分行事を融合する形で平成16年に始まったもの。今年で早12回目を迎え、堂島・北新地の「早春の風物詩」としてすっかり定着しています。


 堂島薬師堂で奈良薬師寺の山田法胤管主による節分法要のあと、薬師寺で祈祷された「お香水」を汲む「お水汲み」が始まります。今年のお香水は、大阪天満宮の水も加えたスペシャル・ブレンド。そして、山伏・鬼・豆持ち・ドラ持ちなどで構成する「鬼追い部隊」が薬師堂から堂島・曽根崎新地へ繰り出し、企業やお店を訪問して1年の厄払いと招福に一役買います。


 堂島アバンザの特設舞台で行なわれた薬師寺僧侶たちによる「声明」(しょうみょう)は日本の音楽の原点と云われ、普段は薬師寺金堂内でしか聞けない、ありがたいものだそうです。続いて、近松門左衛門『曽根崎心中』のヒロイン・お初さんが、文楽の桐竹勘十郎さんとともに駆けつけ、主催者にお香水を汲んでくださいました。


 このほか、北新地の芸妓衆による舞いの奉納は、見ているだけでも心が躍り、夜は、特に堂島薬師堂に祀られる弁財天の化身の「龍」の巡行がまさに圧巻。巡行には「北新地クイーン」や、「お化け」姿のきれいどころも加わって、総勢150人の大行列となりました。


 こうして、いずれも厳かでありながら、華やかで楽しい催しが次々と執り行われ、行事全体には23,000人が訪れて厄を払い、福を授かったそうです。


 堂島アバンザの会場を見渡すと、ほとんどの大阪の財界人・経済人と、北新地のママさんたちが結集しているような印象でした。後日聞いたところでは、「景気が上向いても、新地の商売はまだまだや」と言いながら、この夜ばかりはどのお店もスーツ姿のお客様で大入満員だったとか…。


主催:堂島薬師堂節分お水汲み祭り実行委員会
 公式サイト http://www.kita-shinchi.org/new/omizukumi/




堂島薬師堂
 http://www.avanza.co.jp/avanza/bil_gaiyou/dojima_yakushi.html
 推古天皇元年(593年)、勅命により聖徳太子が最初の官寺となる四天王寺を造営した際、資材の運搬船が嵐で難破し、資材が漂着した洲に「堂宇」を建てたと伝えられ、「なにわの守護」として古くから信仰を集めてきた。「堂島」の地名はこのお堂が由来。


節分お化け
 堂島・北新地に伝わる花街の風習。節分の日の夜、女性たちが白塗りや仮装をして、鬼を遣り過すことからできた伝統行事。




【川嶋みほ子】




Dsc03361_2

Dsc03394

Geiko

Ryuu

| | トラックバック (0)

2015年2月 2日 (月)

【リポート】関西元気文化圏賞

Photo



アーツサポート関西(ASK)が
2014年度【関西元気文化圏賞】の【ニューパワー賞】受賞!!




 関西元気文化圏推進協議会が実施する2014年度【関西元気文化圏賞】の贈呈式が、123日、大阪市北区中之島のリーガロイヤルホテルで開催され、関西・大阪21世紀協会内に事務局を置く【アーツサポート関西(ASK)】が、【ニューパワー賞】を受賞しました。


 まず、関西元気文化圏賞とは何か、簡単にご紹介します。
 
2003年に文化庁長官に就任した故・河合隼雄氏(19282007)の、「あらゆる分野の東京一極集中を是正するため、文化を多極化させ地域の文化を掘り起こそう」との呼びかけを受け、関西と近隣の28県(京都・大阪・滋賀・兵庫・奈良・和歌山、後に三重・福井・徳島、さらに鳥取)や経済団体、報道機関などが「関西元気文化圏推進協議会」を結成。以来、広域の官民が一体となり、文化圏の一体化と、文化を通じた地域の活性化に取り組んでいます。

同協議会が、「文化を通じて関西から日本を明るく元気にすることに貢献した人・団体」を、毎年1月に表彰しているのが、「関西元気文化圏賞」です。2003年からこれまで、スポーツ・音楽・舞台芸術・伝統芸能・施設など幅広い分野の方々が栄えある賞に輝き、その後も、関西の活性化にいっそうの力を発揮しておられます。

※ 関西元気文化圏



 そして今回も、協議会会員の推薦による有力候補の中から、厳正なる投票によって、「大賞」「特別賞」「ニューパワー賞」が選ばれました。


 各賞の受賞者は下記の通りです。



Photo_2

[大賞]

あべのハルカス(近畿日本鉄道)

[特別賞]

宝塚歌劇団

祗園祭山鉾連合会

Photo

[ニューパワー賞

アーツサポート関西(略称ASK)

上地結衣(車いすプロテニス選手)


鈴木愛(プロゴルフ選手)


春野恵子(浪曲師)

2_4











 将来性が期待できる個人・団体に贈られる【ニューパワー賞】を、昨年4月に創設されたばかりの芸術・文化活動支援組織【アーツサポート関西(ASK)】が受賞した主な理由は、

 「市民の力で関西の芸術・文化を育む支援組織を構築し、関西経済界を中心に芸術・文化支援の訴えが大きな支援の輪となって広がっている。20144月の募金パーティには1,650人が集い、初年度の寄付獲得見通しは目標額を大きく上回る4,000万円となる。寄付者の意向が反映される支援の仕組みが最大の特徴で、今年は、文楽への寄附を実施した。関西の伝統ともいえるタニマチ文化を復活させ、アーティストの関心も高く、今後も民による文化支援の推進が期待される」とのことです。


 「関西の経済界や市民が一緒になって、関西の芸術文化をより良いものに育て、この地をより創造性豊かで活気あふれる地域にしていきたい」という
ASKの願いを、みんなで応援しようという機運の盛り上がりと言えるかもしれません。

支援者と受援者が双方向で、課題や要望を一緒に考え、取り組んでいく「創造的な支援」。ASKでは、「あなたが少し勇気をだして寄付をすることで、あなたがアートや文化からもらった元気や感動への恩返しをすることができます」と、「プレイヤー」になることを呼びかけています。
 
「どこぞの首長は、文化に理解がないので困る」などと、他人事のように批判しているだけの自分を反省し、進んで「貧者の一灯」を実行しなければと感じ入った次第です。

※ 
アーツサポート関西



【川嶋みほ子】

| | トラックバック (0)

2015年1月14日 (水)

【リポート】今宮戎神社 十日戎「宝恵駕行列」

Photo



今宮戎神社 十日戎「宝恵駕行列」で今年も商売繁盛!
2015年1月10日・道頓堀~今宮戎神社



2015年の関西・大阪21世紀協会の事業は、110「宝恵駕(ほえかご)行列」で幕開け。


今宮戎神社の宝恵駕行列は、江戸時代に同神社十日戎の奉納行事として始まり、その後は、大阪ミナミの旦那衆や芸子さんたちが花街の商売繁盛を、戎さんにお参りするための行事として続いてきました。第2次大戦などで中断した時期もありましたが、現在は経済界や地元商店街などの協力により、大阪の新春を彩る風物詩の1つとして、華やかに開催されています。


道頓堀川遊歩道「とんぼりリバーウォーク」で祈祷と出発式を行った後、芸妓さんのほか、文楽人形遣いの桐竹勘十郎さん、歌舞伎役者の
4代目中村鴈治郎さん、NHK朝ドラ『マッサン』のヒロインを務めるシャーロット・ケイト・フォックスさんら、各界の豪華メンバーがかごに乗り、行列は道頓堀から今宮戎神社までの道のりを、約2時間かけて練り歩きました。


関西・大阪
21世紀協会の「上方文化芸能運営委員会」は、この伝統行事の保存・継承に協力するため、宝恵駕振興会実行委員会の役員として実施運営に携わっています。


同協会は引き続き、恒例となった
2月の「堂島薬師堂節分お水汲み祭り」(実行委員会役員・後援)、「アート・アセンブリー2015」を始め、今年も年間を通じて、地域の文化資源を活かし、関西・大阪の文化力向上と社会の活性化に資する事業を次々と計画・実施していきます。


今年も皆様のご支援・ご協力を、何とぞよろしくお願い申し上げます。
2015年が関西・大阪にとって、皆様にとって明るい良い年になりますよう、心からお祈りしています。



【川嶋みほ子】



1

2

3

4

Img_0967

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2014年12月 9日 (火)

【リポート】南大阪・上町台地フォーラム

Photo_2



南大阪・上町台地フォーラム
第3回「実施歴史と文化の宝庫・堺市を訪ねる」を実施




 関西・大阪21世紀協会では、1982年の設立以来、関西・大阪の文化力向上と都市の活性化に資するための様々な事業を行っています。その1つとして、大阪城・上町台地エリアを中心に、歴史的資産とその魅力を探り、広く発信する「南大阪・上町台地フォーラム」を実施しています。



 26年度は「歴史と文化の宝庫・堺市を訪ねる」を共通テーマに、堺市の歴史と現代の政治・産業・文化・生活に及ぼした影響を探る見学会を、3回にわたって行いました。堺は中世には世界交易の玄関口として栄え、南蛮貿易で富を築いた豪商たちが茶道など独自の文化をつくりあげた都市。その一方で、4~5世紀に造られた仁徳天皇陵などの大規模古墳群でも知られています。



 第1回は「百舌鳥・古市古墳群に見る堺の古代の歴史」、第2回は「自由都市の貿易、鉄砲・刀鍛冶の主要産業」、そして今回、11月24日(月・祝)に行われた第3回は、「遺跡・遺構に見る堺の中世史―生活・文化遺産中心に」。堺市観光ボランティア協会のガイドさんの案内により、総勢25名で堺市内に繰り出しました。



 折しも、「千利休の生まれた街・堺」をテーマに文化財の特別公開中。今回が初公開となる發光院、天慶院、海会寺などが見られるとあって、主な歴史・文化スポットはどこも大賑わいでした。我々「21世紀協会一行」が見学したのは、与謝野晶子生家跡、開口神社、千利休屋敷跡、大安寺、發光院など。



 詳細は堺観光コンベンション協会のウェブサイト(※下記URL)でご覧になれるので省略しますが、このまち歩きの面白いところは、各スポットついての一般的な知識だけではなく、人生経験豊かなそれぞれのガイドさんの独断と偏見(?)による人間味あふれた説明や、パンフレットには載っていない裏話などが見聞できること。

堺観光コンベンション協会 http://www.sakai-tcb.or.jp/sakaibunkazai/



 「実は、昔の堺の人は、略奪愛を貫いた与謝野晶子を快く思っていなかった。NHKの『花子とアン』に登場する白蓮は、『みだれ髪』を愛読していた」などの逸話を聞きながら、晶子ゆかりの山之口商店街や竹ノ内街道を歩くと、当時のまちの香りがするような錯覚に陥ります。泉陽高校発祥の地の碑に女優の沢口靖子さんの名前を見つけては立ち止まり、某名菓子店の「本家」と「元祖」がお互い縁もゆかりもないことを初めて知って驚き、丁々発止の質疑応答が繰り広げられ…目的は「研究」でも、楽しい観光ツアーの様相。



熱心さのあまり、最後の發光院へ到着したのは閉館時刻を回ってしまいましたが、ガイドさん同士が連絡を取り合い、時間外でも快く見学させてくれました。地域の歴史や文化の魅力をアピールするには、専門的な知見ももちろん大切ですが、まず自分自身が地域を愛し、そのよさを深く理解し、自分の言葉で伝えることによって、相手の心をとらえることがもっと大事だと感じました。



【川嶋みほ子】

11当日の様子

11_2当日の様子

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2014年12月 2日 (火)

【リポート】ART stream 2014

Photo_3



若きアーティストの登竜門「ART stream 2014
1114日~16日/大丸心斎橋店イベントホール&劇場



 ART stream(アートストリーム)」という展覧会・販売会をご存知ですか?
 関西を拠点に活動する若きアーティストに発表の場を提供し、飛躍のきっかけをつくることを目的に、関西・大阪21世紀協会などが2003年から継続して開催している芸術支援事業で、14回目となる今回は80名が個性あふれる作品を出展しました。


 出展者は絵画や造形美術の作家が中心で、広く一般公募した中から、絹谷幸二さん(26年度文化功労者・画家)、ヤノベケンジさん(現代美術作家)ら著名な専門家たちによる厳しい選考をパスした実力派ぞろい。優秀作には、グランプリ、審査員賞のほか、ART stream独自の取り組みである「企業・ギャラリー賞」を授与し、仕事の発注や個展の実施など具体的な支援を行ないます。


 出展者にとっては、新たな出会いやビジネスの可能性を掴む絶好の機会となり、企業やギャラリーにとっては優れた才能を発掘・育成する機会となり、一般消費者にとっては将来有望なアーティストの作品の魅力に直接触れる機会となるという、まさに「三方よし」の事業と言えるでしょう。


 この事業の趣旨に賛同し、協力を申し出る企業やギャラリーの数は年々増加、今回は17社・団体となりました。さらに、賞金よりも、実際の仕事を副賞とすることがアーティストの創作意欲を高揚させ、回を重ねるごとに作品の質・量ともに充実してきています。それが証拠に、一般のお客様たちの反応も、「地元でこんな素晴らしい催しが行なわれていることを知って感動した。次回も楽しみにしています」という好意的なものが大多数。


 授賞式で講評を述べた絹谷審査委員長は、「芸術は1+1=2という決まった答えがないので、いくらでも自由な発想がうみだせる。出展者の皆さんは、賞を取ることは活動のゴールではなく、始まりであることを意識してますます頑張ってほしい」とアーティストたちを叱咤激励していました。



Dsc02757


Dsc02789



■主催 アートストリーム実行委員会

(関西・大阪21世紀協会、大阪芸術大学、大阪府、大阪市)

公式
HP http://www.n-a.jp/artstream/

各賞 
http://www.n-a.jp/artstream/award.htm





【川嶋みほ子】

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2014年10月17日 (金)

【リポート】大阪城ガラ・ナイト

Photo




【大阪城ガラ・ナイト 水都の川面に響き渡る美しきアリア】

大阪城フェスティバル2014のフィナーレを華やかに飾る




毎年夏から秋の恒例行事「大阪城フェスティバル
2014」がフィナーレを迎え、104日、同フェスティバルを締めくくるに相応しい「大阪城ガラ・ナイト~水都の川面に響き渡る美しきアリア」[(公財)関西・大阪21世紀協会主催]が華やかに開催されました。

http://www.osaka21.or.jp/colabo/summer_festival2014/brassnight.html




大阪水上バス「大阪城港」の船着場、第
2寝屋川対岸の特設ステージ、大阪城新橋、さらに川面に浮かべた台船や小船を舞台に、プロの歌手たちが本格的な「水上オペラ」を演じる斬新な手法。同協会が過去8年間にわたり、大阪城の既存の場所を活用した様々な文化的催しを通じてノウハウを積み重ねてきた「社会実験」の集大成とも言えるものです。



とはいえ、野外の催しはいくら綿密に計画を進めていても、当日が悪天候なら全てがチャラ。今回は、台風の接近が心配されましたが、開演
1時間前に西の空一杯に広がった美しい夕焼けが、幸先よいムードを醸していました。



さて本番。おなじみの前奏曲が高らかに鳴り響くと、広いオープン会場の空気が1つになります。第1部では、関西を代表するオペラ歌手の松本薫平さん、八木寿子さん、内藤里美さん、福島勲さん、阪西潤美さん、岩崎慎也さん、そして、フラメンコダンサーの東仲一矩さん・東仲マヤさんらが、オペラ『カルメン』から「ハバネラ」や「闘牛士の歌」など代表的な場面を披露します。


水面に映える色とりどりの光の効果と、どこから演者が現れるか予想のつかない演出に、約
1,000人の観客の目はくぎづけ。宵闇に目を凝らすと、橋の上にも天神祭を彷彿とさせるような鈴なりの観客の姿も見えます。



2部は、「ホフマンの舟歌」、「星に願いを」、「ありのままで」など、ポピュラーな曲目が中心です。一緒に口ずさむお客様も多く、特に子どもたちが目を真ん丸に見開き、楽しそうに鑑賞している表情は、胸にじんと沁みました。



私は会場で「受付」を担当させていただきましたが、新聞で知った人、リハーサルの音に興味を惹かれた近隣住民や観光客、犬の散歩で通りかかった親子連れなどが、本番
3時間前から公演終了までひっきりなしに問合せに来られて、その対応はまさにうれしい悲鳴でした。

そして、
2時間半にわたる公演を立ちっぱなしでご覧になったお客様は、さぞお疲れだろうと思いきや、異口同音に「これからもこんな催しをしてほしい」、「本当に感動した」と顔を輝かせながら、会場を後にされていました。



音楽監督と指揮を務めた関西フィルハーモニー首席指揮者の藤岡幸夫さんも、この新しい試みの予想以上の大成功を喜んでおられたようです。


翌日からも協会にはよい反響が続々と届いており、「これが本当に大阪の風景なのか?」、「普段見慣れたビジネス街が、こんな夢の世界になるなど想像もしなかった」という感想だけではなく、「私費を投じても、このような民間主体の取り組みを続けていきたい」という申し入れまであるそうです。




公益財団法人 関西・大阪
21世紀協会の開催する文化イベントは、いずれも、出演者はもちろん、会場の提供や運営、警備など目に見えない事柄に関わる多くの人たちと、参加されるお客様の大きな支援と協力で成り立っています。このような仕事の末席に少しでも関われること、そして、こんなことができる大阪というまちに住み、働けることを、ちょっと誇りに思っています。



【川嶋みほ子】



Dsc02413_7

Dsc02437_1_9

Dsc02443_6

Dsc02482_6


| | トラックバック (0)

2008年12月 9日 (火)

師走の「占い」商店街

エッセイスト 武部好伸

 デパートやショッピング・モールは日常とはまた違った世界を味わうことができ、“よそ行き”の気分で買い物に出向くにはちょうどいいですね。でも、ふだんちょっとモノを買うにはやはり商店街となるでしょう。幼いころ、空堀商店街(中央区)の近くに住んでいたこともあって、ぼくは庶民感覚あふれる商店街が大好きです。千林(旭区)、針中野(東住吉区)、天神橋筋(北区)、今里(東成区)……など大阪の商店街はほとんど踏破したつもりでしたが、先日、重要なスポットを行き忘れていたことに気づきました。「売れても占い」で知られる福島聖天通商店街(福島区)。

Uranai01  JR大阪環状線福島駅の北側から西へ300メートルほど伸びている商店街で、100店舗以上が軒を連ねています。ノスタルジックなたこ焼き屋や書店があるかと思えば、シャレたイタリアン風のワイン・バーがあったりして、新旧なかなかうまく融合しています。この道は、西天満から兵庫県の尼崎へ通じるかつての大和田街道・梅田街道。近くにある聖天さん(聖天了徳院)への参道でもあり、それが商店街の名前につけられています。

 平日の昼下がりなのに、思っていた以上に人通りがありました。それも若い女性が目立つ。「3年ぶりの恋が実るかどうか」、「就活、どんなジャンルにチャレンジしたらええのか迷ってます」……といった具合に彼女たちはほとんど占い目当て。いやいや、青年もいた。訊くと、「日本経済の先行きを知りたくて」。う~ん、ぼくも知りたい。

Uranai02  6年前、20人の占い師を集めた企画がヒットし、「占い」商店街として今日に至っているそうです。なんでも水野南北という江戸時代の易相学の大家が聖天さんに篤く信心してはったそうな。こうした地元の歴史から、占い=集客にもっていったところがなんともよろしいですなぁ。まさに企画力さまさま。

 平日は2か所で、金曜日は4か所で「占い館」がオープンしています。第4金曜日は「占いデー」ということで、20人ほどの占い師が来はるといいます。今月は26日。ぼくは来年の運勢を占ってもらうのがなんだか怖くて……。アカンタレです。
そんなこんなで2008年も終わりに近づいています。良いお年をお迎えくださ~い!

|