大阪ブランド情報局

若いスポーツ選手らを支援

木村皓一さん

 「ロンドンオリンピック(2012年)には10人ぐらいは出場できるだろう」と期待を込めるのは、ミキハウス(本社・大阪府八尾市)の木村皓一社長(64)。同社が主宰する「ミキハウススポーツクラブ」に所属する選手たちの話だ。
 柔道、卓球、アーチェリーなど現在の所属選手は7種目の14人。最近の活躍ぶりを見ると、木村さんの話も夢物語ではなさそう。
 卓球の平野早矢香は09世界ランキング23位(09年12月)、アーチェリーの松下紗耶は09世界選手権で女子団体銀メダル。ほかに、「ミキハウスJSC(ジュニアスポーツクラブ)」に属する卓球の石川佳純が09世界選手権女子シングル8強、前田美優(中学1年)が09全日本選手権カデット女子の部で優勝、平野美宇(小学3年)が同カブ女子の部優勝……。
 去年の北京五輪には卓球、アーチェリー、シンクロナイズドスイミング、馬場馬術の4種目に6人が出場。アテネに13人、シドニーには15人出場した実績もある。八尾市内には卓球、柔道の練習場もある同社スポーツスタジアムがあり、クラブ支援のほかに小学生ら約120人の柔道教室も開いている。
 木村さんは支援する理由を「子ども関係の仕事をしていて子どもや若者の夢を応援するのは当然の社会への貢献。個人ではなかなかオリンピックには行けない」と話す。

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 八尾市の6畳二間の自宅でデザイナーの妻、好子さんと71年に子ども服製造卸しを個人創業。現在では国内252店、海外にフランス、イタリア、中国など8カ国・地域に27店舗を展開、好子さんは専務企画本部長を務めている。
 子どものころ小児まひを患った木村さんはスポーツや健康への関心が人一倍強い。創業して数年後、交通事故で歩行困難になった大阪の青年が、車いすバスケットに出会って生きがいを見つけた話を聞いて感動、チームに車いすを贈り続けた。社内に女子ソフトボールチームを作ったりしながら、88年にスポーツクラブを組織化した。「縁がある若者がいる限り、応援を続けていきたい」。数年前に廃部した野球チームも今春、「ミキハウスREDS」として再スタートさせた。
 木村さんは、経済界でも「面倒見のいい経営者」で知られる。精神面の豊かさを重んじる経済人の集まり「関西・経営と心の会」の代表世話人も務め、大阪市内で10月に開いた「関西・こころの賞」の授与式には1000人を超える経済人が集まった。
 来年の上海万博のパビリオン「日本産業館」に出展する。「映像で子どものかわいさなどを表現できたら」と考えている。
(文:七尾隆太 写真:ショーン・ケンジ・マドックス)

取材日:2009年11月26日

〔参考〕
 ミキハウス http://www.mikihouse.co.jp/jp/