大阪ブランド情報局

英字フリーペーパー創刊100号

ジャティン・バンカーさん

 関西一円で読まれている英字フリーペーパー(無料情報紙誌)「KANSAI Scene」が9月号で創刊100号を迎える。当初から編集・発行にかかわってきたインド人、ジャティン・バンカーさん(36)は「忙しすぎて長期休暇がとれない」とこぼしながらも、「デザイン、コンテンツなどクオリティーにこだわってきたのがよかった」と満足げだ。

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「関西で英語の情報を見つけるのは簡単ではない。どこに行ったら何ができるか、特に娯楽情報の入手が難しい」。大阪で出版・印刷会社を経営するハンガリー出身のピーター・ホルバートさん、啓子さん夫妻とバンカーさんらの考えが一致、関西在住の外国人や旅行滞在者に役立つ情報誌として00年5月創刊した。ピーターさん夫妻がオーナー、英国人のクリス・ページさんが編集長、バンカーさんが発行人・アートディレクターを務める。
 B5判、64ページ、オールカラー。2万5000部刷って京阪神を中心に主な書店に置いてもらっている。一度合併号を出した以外は、毎月1日の発行をきちんと守っている。
 内容は大きく特集と情報欄に分かれる。例えば98号での特集では、大山(鳥取県)、八淵の滝(滋賀県)、竹富島(沖縄県)など夏休みの小旅行先の案内。バンコク(タイ)やスマトラ(インドネシア)など海外の観光地の紹介もある。「日本は物価が高いので国内旅行は費用が高くつくから」とジャテインさん。情報欄には、展覧会、祭り、イベントなどの予定がぎっしり。日本在住の外国人へのインタビュー、ゲームやブルーレイなど新技術コーナー、日本文化欄などもある。日本人とは異なる興味対象と感性が伝わる。表紙の写真はジャティンさんの作品だ。
 西インドのアーメダバード生まれ。大学でグラフィックデザインを学んだ。出版社に務めたが、99年の2週間の日本旅行のときに「日本人、文化、ライフスタイルなどに強い衝撃を受け、日本に住みたくなって」01年に再来日、ピーターさんと知り合った。大阪暮らし8年目、「鶴橋、今里、十三など住めば住むほど違った世界が見えて来る。あきるまで関西に住み続け、情報誌を続けたい」 
 国際観光都市を目指している大阪については「世界に知られるイベントがほしい。一昨年の世界陸上大阪のときは、情報発信のせっかくのチャンスを生かせなかった」とみる。
(文:七尾隆太 写真:ショーン・ケンジ・マドックス)

取材日:2008年7月2日

[参考]
KANSAI Scene http://www.kansaiscene.com/current/html/home.shtml