大阪ブランド情報局

御堂筋アートグランプリの仕掛人

ヤマモトヒロユキさん

 光を放つ水の回廊を表現したブルーのデザインをあちこちで目にするようになった。「水都大阪2009」のシンボルマークで、ロゴマークとともにアートディレクター、ヤマモトヒロユキさん(38)の作品だ。
 10月12日、湊町リバープレイス(大阪市浪速区)で開くプレイベント「川と生きる都市・大阪LOVE RIVER」のプロデューサーも務める。スワンボートを浮かべての川浄化の試み、チャリティー音楽ライブなどが催される。巨大スクリーンを使った映像作品の上映や、大阪出身の音響空間デザイナー、辻邦浩さんが開発した「水のスピーカー」の展示などもある。キャッチフレーズは「川にいいこと考えようよ!」。ヤマモトさんはねらいを「『水都』『水都』と言われるが、若者にはよくわからない。川に関心を持ってもらうことが先決」ときっぱり。

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 大阪生まれの大阪育ち。子どものころから絵が好きで、教科書の隅々は創作漫画で埋まった。大学を中退してデザイン専門学校に学んだ後、大阪のデザイン事務所で8年。93年に独立して株式会社「ピクト」を設立して代表に就任した。ピクトはピクトグラム(絵文字)から付けた。細身だが実にエネルギッシュにアイデアを繰り出す。ポスター、CDジャケットなど平面デザインだけでなく、イベント企画などにまで活動範囲を広げている。
 06年からは「御堂筋アートグランプリ」の総合プロデューサー。年1回、大阪・御堂筋をステージにして音楽、デザイン・アート、音楽、ファッション、ダンスのパフォーマンスを繰り広げる。「未来を担う若いクリエーターを発掘するとともに、エンターテインメントのソフトを創出するのが目的」。5月11日の第3回グランプリには約33万人の観客が詰めかけた。 
 ヤマモトさんは「1日だけのその場限りの祭りでは意味がない」といい、ジャンルごとに半年から1年かけて予選を競い合い、勝ち抜いた人たちだけが、本番の舞台に上がることができるのが特徴だ。ダンスの各地の予選には大学生約8千人が参加したという。 
 大阪が人一倍好きなだけに、大阪の現状を「今の大阪は面白くない。おとなしくまとまっている。30年ほど前は、大阪から全国に向けて発信できるイベントがあった」と手厳しい。御堂筋大阪グランプリについては「大阪発の世界的なイベントに発展させたい」と言い、来年は欧州などとのつながりを強めたい考えだ。
(文:七尾隆太 写真:ショーン・ケンジ・マドックス)

取材日:2008年7月3日

[参考]
PICTO http://www.pictogram.co.jp/ (準備中)
水都大阪2009 http://www.suito-osaka2009.jp/