大阪ブランド情報局

銀行は地域のコーディネーター

藤原 明さん

 大きな危うい瞳。コミック誌から抜け出たような少女の絵が11月から、りそな銀行のキャッシュカードに登場した。京都在住の若手アーティスト大槻香奈さん(23)のデザイン。人気沸とうで、カード取り扱いに合わせて開いた個展では作品約30点がほぼ完売した。
 この企画は、同行と大阪のラジオ局FM802とのコラボレーション(共同作業)。若手アーティストを支援するため、同局が毎年行っているオーディションの応募作品から起用した。大槻さんは15人目。これまでカードの申し込みは累計57万枚近いという。
 企業や地域とのこうした“コラボ”を総称して、同行は「REENAL(リーナル)」プロジェクトと呼んでいる。「RESONA(りそな)」と「REGIONAL」(地域)を組み合わせた造語で、担当責任者は地域サポート本部アドバイザー、藤原明さん(40)。

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 天神橋筋商店街、大阪市立大と一緒に天神橋筋商店街まちおこし共同企画を04年から展開したのが最初。その一つが商店街にある同行3支店での限定定期預金「百点満点百」の取り扱いだ。証書の裏面には、藤原さんが1枚1枚、大阪天満宮の朱印を押した。マスコミで話題になり、500口座の目標は1年足らずで成約した。
 藤原さんは大阪市立大商学部卒。卒論のテーマは「商いと文化の戦略的結合」で、ゼミの授業を通して商店街幹部とも面識があったという。当地でその昔、酒づくりが盛んだったことを聞きつけると、地酒「百天満天百」の製造を提案、実現させた。関係者で田植えから始める熱の入れよう。落語の定席「天満天神繁昌亭」の建設計画が持ち上がると、同行本店(大阪市中央区)の地下2階ホール(560席)でチャリティー寄席を開くなどして支援に乗り出した。
 多方面から声がかかるようになり、コラボ企画はフリーペーパーの発行からイベントなどまで500件を超えた。「地域の活性化を支援することは銀行の役目。いろんな企業と付き合いがあり、コーディネーターとして打ってつけ」と藤原さん。「できることからやってみよう」をモットーに、藤原さんたちの活動は続く。
(文/七尾隆太 写真/仲田千穂)

取材日:2007/10/25

[参考]
REENAL.net http://reenal.net/