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2009年8月 5日 (水)

難波神社氷室祭(7/21-22)

真夏に氷!暑い夏をしのぐには欠かせないアイテムです。しかし、今では手軽に手に入る氷も、昔は貴重品。冷蔵庫のない時代、氷は氷室で天然のものを保存するしかなく、夏場の氷は天皇家や将軍家などごく限られた特権者にしか手に入らない貴重品でした。そんな氷をまつるお祭りが、大阪市内に残っています。

Gaikanbest

 大阪の目抜き通り、御堂筋に面した難波神社では、毎年7月21・22日の2日間、氷室祭りが行われます。神社のご祭神である仁徳天皇の御代、ある夏の日に、狩をしていた天皇の兄君が野原で氷室を見つけ、天皇に献上したところ大変喜ばれたという故事に由来するこの祭り、夕刻になると、その名のとおり大きな氷柱が奉納されます。暑~い夏の日に大きな氷の柱は、目にも肌にも涼しいもの。皆さん、狛犬よろしく社殿の両側にドッシリ鎮座する氷の柱に触れては涼を楽しんでおられました。

Nintoku Kori  Icejyuyojyuyo 

 夕方6時ごろになると、巫女さんから参拝者にカチワリ氷が配られます。これを食べると夏負けしないと言い伝えられており、氷などめずらしくない現代でも、みな行列を作って有難そうにいただく様は、祭りならではの光景。もちろん筆者もいただきました。

 さて、祭りといえば太鼓。夜になると、威勢のいい奉納太鼓が祭りを盛上げます。例年、1日目はアマチュアの競演、2日目はプロ集団「倭太鼓 飛龍」の出演ですが、今年は雨のため1日目が中止となり、2日目にまとめて両者のパフォーマンスが行われました。その賑わいは大変なもので、さほど広くない境内裏手の特設ステージ前は、身動きが取れないほどの人だかりです。特に飛龍がまったくの無料で見られるとは、難波神社も太っ腹!という声もあるほど。残念ながら筆者は、飛龍のステージは見ることができませんでしたが、前半のアマチュア出場者の多彩な演奏もなかなかのものでした。子どもから大人まで、老若男女を問わず多彩な出場者が日頃の練習の成果を存分に披露。全国コンテストの出場経験もある中学生の男の子のソロというのもありましたよ!

 お祭り自体はこじんまりしたもので、遠方から多くの人が詰めかけるといった大イベントではありませんが、それだけに地域に密着した祭りならではの、のどかな雰囲気が残ります。夕方になると、ゆかた姿の若いカップルや子ども連れの親御さん、町内会の世話役と思しき人々などが続々と集まってきて、めいめい夏の風情を楽しんでいる様子は、都会の真ん中にいつもと違う時空が流れるエアポケットが開けたよう。車の行き交う御堂筋のまん前ということを忘れてしまいそうでした。

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 ビジネスと商業の中心である御堂筋に面して建つ難波神社は、今から1500年以上も前、河内国丹比柴籬宮かわちのくにたじひのしばがきのみや(現 大阪府松原市)に仁徳天皇をしのんで建てられたのが起源と言われています。その後、大江の坂平野郷(現 大阪市天王寺区)への移転を経て、1538年、つまり大阪城築城の年に、今の場所に移されました。20世紀に入り、御堂筋開通に伴って神社も拡張され、戦前には壮麗な外観を誇ったようですが、1945年3月14日、第2次世界大戦の空襲により鳥居と玉垣を残して全焼、古文書など詳しい歴史を知る手がかりもすべて焼けてしまいました。しかし、戦後、氏子や崇敬者の浄財により再建され、今なお大阪の中心部にしっかりと根を下ろしています。

 Kachiwarijyuyo_2  幾多の時代の変遷にも関わらず脈々と受け継がれてきた神社の伝統と祭り。真夏の氷など庶民にとっては高嶺の花だった時代、そのように貴重で希少なものが信仰の対象となったことは想像に難くありません。真夏の氷に思いを寄せて、人々は無病息災を願ったことでしょう。暑さ厳しい大阪ならではの、涼やかな夏のお祭り。来年は、あなたも足を運んでみませんか。
(ブランドコラボチーム 小村みち)

■スケジュール  7月21日、22日
          16時頃~ 氷柱の奉納
          18時頃~ カチワリ氷の配布
          19時~  太鼓の競演

■アクセス  地下鉄御堂筋線「心斎橋駅」③出口または「本町駅」⑬出口から徒歩5分

■所在地   〒541-0059 大阪府大阪市中央区博労町4丁目1番3号
   Tel 06-6251-8000 Fax 06-6251-5110
   URL http://www.nanba-jinja.o

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