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2007年12月 3日 (月)

街的をめぐる冒険

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平成19年7月12日(木)vol.3「街的をめぐる冒険」 

ゲスト:江弘毅氏(株式会社140B)× 辻大介氏(大阪大学大学院人間科学研究科)

京阪神地区を対象とする街の雑誌「ミーツ・リージョナル」の編集長を務めてきた江氏は、昨年「街的』ということ」という本を著している。この回では街的』というキーワードから、大阪という街の「街場のコミュニケーション」について、二人のセッションが繰り広げられた。

江氏が「一般的な情報誌では消費にアクセスする情報を集めて、インデックスの下にコンテンツをぶら下げるという編集を行なっているが、ミーツではそれに対して、人が暮らしている街の中でその店とどう関わったか、この店は街の中で、自分の中でどんな存在なのかを表現するよう心がけ、その手法を街的と名付けていた。まず話のやり取りがあり、その上に商品が乗っているという店と客とのコミュニケーションが、大阪にはまだ残されている。一方で、この街にもファーストフードのいらっしゃいませ、こんにちはに表象される、交換経済的コミュニケーションが浸透してきている。」と問題提起を行なうと、辻氏は「大阪という街は大阪らしさを、東京の目を通したわかりやすさで表現してしまっているのではないか。そして町屋的なノスタルジックにこだわると、今度はテーマパーク化の罠にはまってしまう」と持論を展開。

「人間とは魂を持った取り替えのきかない存在だが、街にも同じことが言える。どうしようもなく滲み出てしまうものがそこにはある。」(辻氏)「それは交換ではなく贈与の原則に基づいた人間の行動規範。それが誰にでも同じサービスの提供が約束されている交換の原則に回収されてしまうところに現代の抱える問題がある。」(江氏)「今、街に当たり前に存在するコンビニやファミレスの中に、街的なものが滲み出してくる穴を作れないかと考えている。規格化されたものの中にすきま風が吹く余地をいかに残すか」(辻氏)。経済システムと街場のコミュニケーションの変容について、レベルの高い議論が交わされていた。

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