大阪イメージの海外発信
平成19年9月12日(水)vol.5「大阪イメージの海外発信」
ゲスト:古月幸江氏(china stage)×ジャティン・バンカー氏(KANSAI Scene編集長)
ジャティン氏が編集長を務める英字情報誌「KANSAI Scene」では、関西在住の外国人と短期の旅行滞在者に向けて情報を発信している。
最新号では世界陸上大阪大会の開催にあわせて「Viva Osaka」という特集を組み、公共アートやグラフィティ、街の看板など、視覚的に魅力的なものを紹介しつつ、飲食店のクーポン、主要駅周辺の地図や地下鉄路線図など、初めて大阪に来た外国人に役立つ情報を提供している。同誌では海外メディアと連動した情報発信を意識しており、今回はルフトハンザ航空の機内誌が大阪を特集するにあたり、海外から取材に来たライターに情報を提供し、機内誌を読んで来阪した人たちに「KANSAI Scene」を手にとってもらえるようなシカケを作っている。
ジャティン氏は「僕らは世界と関西との間に立って情報を発信する役割を果たしている」と自らのポジショニングについて語った。
古月氏が発行する中国語情報誌「大阪指南」は、主に上海で配布されている。
氏は「今や上海は大阪よりも都会化されているので、『東京に次ぐ第二都市』というアピールには魅力を感じてもらえない」「北京では文化的な情報が、上海ではビジネスや買い物などの情報が好まれる」といった現地事情を紹介し、現地の状況を十分にリサーチした上で情報を発信することの必要性を強調した。
同誌は次号には「関西指南」と名前を変え、上海と関西を自由に行き来できる日系企業の中国人スタッフにターゲットを絞って配布される。次号ではクーポンチケットを掲載し、雑誌を読んで実際に関西を訪れる人がどれぐらいいるのかを確かめる予定だ。
海外に向けて大阪の魅力を伝えるにあたっては、「誰に向けて発信するのか、その人たちが魅力的に感じること、必要としている情報は何なのか?」について、受け手側に立って具体的に発想していくことが大事であるということが、両氏の報告から浮かび上がってきた。
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