公共空間を使いこなす!
平成19年8月9日(木) vol.4「公共空間を使いこなす!」
ゲスト:中谷ノボル氏(水辺のまち再生プロジェクト)×山崎亮氏(株式会社studio-L)
中谷氏の仕事上の肩書きは「建築家」。個人住宅のリノベーション・コンバージョンにかかわっている。一方で、彼が立ち上げたNPO法人「水辺のまち再生プロジェクト」では、水辺から見た景観を向上させ、水辺の活気を取り戻すことを目的として、「水辺不動産」「水辺ランチ」「水辺ナイト」「水辺通信」「水上タクシー」「大阪水辺マップ」など、メンバーとともにさまざまなプロジェクトに取り組んできた。
NPOの代表を退いた現在も「2009年には京阪中之島新線・八軒家浜などの中之島周辺の水辺のハード整備が一段落する。利用者として、これらのハードをどう使いこなしていくかを考えている。」「大阪でも川床を実現できないかと、現在府・市の方々にも入っていただいて勉強会を始めている。」など、大阪の水辺にかかわるプロジェクトを継続して展開している。
一方の山崎氏は、ランドスケープデザイナーとして公園や庭の設計にあたっているが、有馬富士公園のプロジェクトで、すでに設計が終わっている公園に人を集めるためのマネジメント計画に関わったことをきっかけに、設計した空間を人々が使いこなしていくためのシクミづくりに関心を持つようになった。
その後「ユニセフパークプロジェクト@神戸市」「studio:L@堺市」「いえしまプロジェクト@家島町」といった公共空間を使いこなす活動、「ランドスケープエクスプローラー」「OSOTO」といった公共空間の使いこなし方を紹介する活動、「ホヅプロ@伊賀市」のような民有地を公共空間化して使いこなす活動などを展開してきた。
「最近では設計をする前から、その空間を使いこなすグループを作る作業を始めるようになっているがこうしたシクミづくりは、今まで設計・デザインの中で抜けていたことだと思う。」と、ユーザー視点に立った公共空間のデザインについて、斬新な視点を提示していた。
| 固定リンク