「大阪ミナミの底力」結集フォーラム
大阪・ミナミの活性化について考える「『大阪ミナミの底力』結集フォーラム」が開催されました。
第一部の基調講演では、NHKエグゼクティブアナウンサーの堀尾正明氏を迎え、テレビ番組「ご近所の底力」「にっぽんの底力」で感じたことをテーマに”底力”についてお話がありました。
まずはNHKならではのエピソードの紹介から。
NHKでは商品名や施設名を言えないことはご存知の方も多いでしょう。こんな場合も言ってはいけないそうです
・千葉にある大型遊園地=東京ディズニーランド
・ポリエチレン製のバケツ=ポリバケツ(セキスイ化学の製品名)
・白黒裏返しゲーム=オセロゲーム
・泡状の整髪料=ヘアムース(資生堂の製品名)
次に視聴者からのクレーム電話が殺到した例です。アテネ五輪の中継と「冬のソナタ」最終回の放送時間が重なったため”冬のソナタの放送を1週間延期する”という字幕を流した途端、なんと3,400件ものクレーム電話が結局、「冬のソナタ」最終回はそのまま放送、堀尾氏が生中継するはずだったアテネ五輪は録画放送になったとか。冬ソナ人気はものすごかったんですね
本題に入り、堀尾氏の番組「ご近所の底力」「にっぽんの底力」で経験された、住民の手による防犯対策、街おこし、路線バスの復活などの実例紹介がありました。キーワードは”行政・警察の力を借りないこと””地域のつながりを復活させること”。プライバシーを重んじるあまり失ってしまった地域のつながりを取り戻すことで、驚くほどの”底力”が発揮できるのだそうです。
第2部のシンポジウム「大阪ミナミの底力」。
(財)大阪21世紀協会の堀井良殷理事長らが、ミナミが抱えている課題についてパネルディスカッションを行いました。
”バブル以降、ミナミには物語がない””街づくりに対する世代間の関心の違い””集団と個人の利益が相反し、活性化しても地元の特色が薄れている”など、様々な指摘がありました。
それに対し、”ミナミの持つ歴史と文化を伝えていくことが大切””異なる文化が融合する街として発展の可能性があ る””街をつくるのはヒト。芸術・創造ビジネスがミナミに必要””ミナミを入場無料の博覧会会場にしたい”など、数多くの意見が出ました。
最後に、周防町通り活性化協議会・ヨーロッパ村周防町通り商店会会長の荒木美江子氏が「ヨーロッパ村周防町通り まちづくり憲章」を高らかに読み上げ、フォーラムは終了しました。
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