大阪スタイル
平成20年3月14日 vol.9「大阪スタイル」
ゲスト:鷲田清一氏(哲学者・大阪大学総長)
大阪には、本当に大事なものは、自分たちで寄付してつくるという文化がもともと根付いていた。18世紀には懐徳堂や適塾など、日本で一番レベルの高い学問所が商人の出資で作られていた。「気前の良さ」と「学芸」は、大阪がもともと持っているスタイルだ。大阪でのムーブメントを起こすとしたら、この本道に帰るべきだ。
大阪大学では「阪大スタイル」と称して、国や学問への忠誠ではなく、市民社会への忠誠を目指している。社会の中には、大人と子供、男性と女性、専門家と一般市民など、さまざまな異文化が含まれているが、その間をきちん橋渡しできる力を育てていきたい。
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