シンポジウム「2008年サミット財務大臣会議に向けて」
2008年6月13日・14日に大阪で開催されるサミット財務大臣会議を前に、「サミット財務大臣会議とグローバル社会の課題」をテーマにシンポジウムが行われました。
・基調講演:遠藤乙彦財務副大臣
「2008年サミット財務大臣会議の主要テーマと日本の役割」
サミットで議論されるテーマ
1.世界経済(金融市場の混乱、原油価格高騰など)
2.気候変動(CO2排出量、途上国支援など)
3.アフリカを中心とする開発(民間セクターを活用した農業・中小企業支援など)
・パネルディスカッション
「世界経済はどこに向かうのか」
コーディネーター:岡部直明氏(日経新聞者主幹)
パネリスト:小池俊氏(株式会社サンリット産業取締役社長)・白石真澄氏(関西大学政策創造学部教授)・高木信二氏(大阪大学大学院経済学研究科教授)・中尾武彦氏(財務省国際局次長)
世界経済に大きな影響を与えているサブプライム問題(「プライム」とは、信用力が高い優良顧客のこと。「サブプライム」とは、プライムの次、一段信用度の低い顧客を指す。本来なら住宅を購入するために借金することが出来ない層にどんどんお金を貸す→さらにサブプライムローンを債権化する→住宅バブルがはじけて返済が焦げ付く→ヘッジファンドが破綻→信頼性悪化によりお金の動きが止まる→世界に波及)。このサブプライム問題により米国から流出した投機マネーが原油価格を引き上げ、穀物などの物価が上昇。景気停滞と物価上昇が同時に進行するスタグフレーションも懸念されているそうです。
あまり見通しの明るい話題がない中、関西では生産基盤(堺のシャープ、尼崎のパナソニック)、物流基盤(阪神港、関空第二滑走路)、都市基盤(中之島新線、阪神なんば線)が整いつつあり、復権の兆しが見え始めたとの力強いお話も聞くことができました。
今後は、アジアの新興市場国(中国、インドなど)との協力や、低炭素革命へいかに取り組むかなどが日本の課題となっていくようです。
大阪市内には、2008年サミット財務大臣会議の開催を知らせるバナーが中之島通に上がっています。
(2008年5月26日撮影。リーガロイヤルホテル大阪付近)
G8(主要国首脳会議)を構成するのは、アメリカ・イギリス・フランス・ドイツ・イタリア・カナダ・日本・ロシアの8か国。
関西では、神戸で環境大臣会議、京都で外務大臣会議が行われます。
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