【リポート】第19回 堂島薬師堂節分お水汲み祭り
一年の厄を払い招福と疫病退散を祈願
第19回 堂島薬師堂節分お水汲み祭り/2022年2月3日
大阪の早春の風物詩「堂島薬師堂節分お水汲み祭り」が、2月3日、北新地の「堂島薬師堂」(大阪市北区堂島1丁目)で開催されました。この行事は、大阪キタの活性化と水都大阪の再生を目的に企画されたお水汲みの儀式と、江戸時代から地元に伝わる節分行事を合わせて2004年に始まり、今年で19回目を迎えました。
1週間前に大阪府にまん延防止等重点措置が適用されたため、昨年に引き続き、鬼や山伏の隊列が賑やかにまちへ繰り出す「鬼追い」や「龍の巡行」などの催しは控え、万全な感染対策をしたうえで、法要と竹筒護符引換、およびお水汲みの祭事のみの開催となりました。
堂島薬師堂での法要では、薬師寺の僧侶が疫病退散と商売繁盛を祈願する読経につづいて、来賓や関係者の代表に、薬師寺の湧き水と天満天神の水を合わせた「お香水」を汲みました。この後、来場者へのお水汲みは夕方まで実施されました。
華やかな催しはなくても、今回は北新地クイーンと2匹の「鬼」が参加して祭りに彩を添え、前回よりは一歩前進の様相です。
そして、「次の20周年こそは大勢で賑やかに開催しましょう!」と異口同音に話す関係各位の声が、マスク越しながらはっきり聞こえてきました。捲土重来を願うなら、来年の話をしても鬼は決して笑わないと思いました。
■主催:堂島薬師堂節分お水汲み祭り実行委員会(北新地社交料飲協会)
公式サイト https://www.kita-shinchi.org/omizukumi.html
●堂島薬師堂
http://www.avanza.co.jp/avanza/bil_gaiyou/dojima_yakushi.html
推古天皇元年(593年)、勅命により聖徳太子が最初の官寺となる四天王寺を造営した際、資材の運搬船が嵐で難破し、資材が漂着した洲に「堂宇」を建てたと伝えられ、「なにわの守護」として古くから信仰を集めてきた。
【川嶋みほ子】
| 固定リンク