【ご報告】万博記念基金 2022年度助成金・奨学金贈呈式(7/27)
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日本万国博覧会記念基金 2022年度助成金・奨学金贈呈式 世界に誇るべき1970年大阪万博のレガシー 7月27日/大阪工業大学梅田キャンパス「常翔ホール」 |
関西・大阪21世紀協会は、1970年の大阪万博の収益金の一部をもとにつくられた「日本万国博覧会記念基金」を万博記念機構から引き継いで管理し、その運用益を国際相互理解の促進に資する活動や文化的活動に助成しています。基金創設から51年目を迎え、助成は累計で、世界114カ国・約4,700件の事業、総額194億円にのぼります。
2022年度は、【1】助成金交付事業として42団体(助成総額8,000万円)、【2】昨年基金創設50周年を記念して開始した「日本の伝統文化を研究する外国人留学生(大学院修士)に対する奨学金給付事業」の受給者として5名がそれぞれ決定しました。
このうち国内の20団体と奨学生4名の出席を得て、このほど大阪工業大学梅田キャンパス「常翔ホール」で助成金・奨学金の贈呈式を開催しました。
開会にあたり当協会の﨑元利樹理事長は「半世紀にわたり国際交流・国際相互理解に資する事業を支援してきた当基金は、70年万博の世界に誇れるレガシーである。ぜひ多くの皆さんに活用していただきたい。また今回選ばれた奨学生の皆さんには、将来、日本と母国との交流の懸け橋になってくださることを期待する。今後も当協会は国際交流事業の支援と関西・大阪、日本の文化振興に取り組んでいきたい」と挨拶しました。
贈呈式では、助成先を代表して北之台雅楽アンサンブル、アジアデザイン・アート展覧会コンソーシアム、第14回宇宙空間シミュレーション国際学校実行委員会の3団体が、﨑元理事長から助成金の目録を受け取りました。続いて、徐逸文(じょ いつぶん)さん、劉常民(りゅう じょうみん)さん、張子萌(ちょう しもう)さん、馮辰鋮(ひょう ちぇんちぇん)さんの4名(關正玫〈くぁん ちぇんうぇん〉さんは欠席)が奨学金の目録を受け取りました。
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次に、前年(2021年度)に給付を受けた5名の奨学生の中から、東京藝術大学音楽研究科の解桐(かい とう)さんが「日本の尺八製管の伝承-竹仙系光芒と田畑工房を中心に」をテーマとする研究の報告をし、自らも尺八演奏(曲目『手向』)を披露しました。きりりとした音色は、解さんの誠実な研究姿勢を物語っているように感じられました。 |
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2021年度の助成事業の事例発表では、まず、一般社団法人HLABの財務責任者、堀田岳さんが「Diversity of Learning」「Peer mentorship」(お互いから学び刺激を受ける)の場を創るため、全国4カ所で実施している高校生のためのサマースクールについて紹介しました。堀田さん自身も高校時代に同スクールに参加し岳意見があり、「高校生、大学生、地域への貢献のため、今は運営側として戻ってきた。ここから広がったコミュニティは現在3,000人を超えている」と語りました。 |
2つ目の事例発表では、一般社団法人関西伝統文化女流振興会の向平美希(常磐津美佐希)さんが黒留袖姿で登壇。「世界がSDGsに取り組む中、伝統芸能を通じて日本の心の豊かさを世界へ広めたい。多くの留学生は日本文化に深く興味を持っている。多様性のある貴重な若い世代に伝統芸能の良さを伝えたい」と述べました。続いて、常磐津三都貴さんとともに常磐津『将門』を披露。平将門の娘が妖怪変化となって仇討ちをする物語に、出席者全員がすっかり惹きこまれた様子でした。
■日本万国博覧会記念基金事業、助成の詳細等はこちらをご覧ください。
■2022年度の助成事業の一覧は、こちらをご覧ください。
■当日の贈呈式の映像は、こちらをご覧ください。
【川嶋みほ子】
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